論語の本なんか今まで20-30冊くらいは読んできた。それでも、学ぶことはある。
■ 驕且つ吝ならしめば、其の餘は觀るに足らざるのみ。
…もし傲慢で、自分の労や才能、情などを出し惜しみするような人間であれば、称賛するに値しない
→これはいい発見でした。
「吝」ってのは、金銭的にケチ、ってことだけではなく、「自分の労や才能、情などを出し惜しみするような人間」なんですね。
いい解釈。田口さんを見直しました(失礼)。
エリートとは、自分の力を出し切る人、世のため人のために自分の力を出し尽くす人、と思ってきました。
そんな私にぴったりな解釈をいただきました。
自分の才能を出し惜しみするような人間は、どんなに能力があっても、取るに足らない。
そう受け取っておく。
■ 夫れ達なる者は、質直にして義を好み、言を察して色を觀、慮りて以て人に下る。
… 達人というのは心がきれいで、自分のやるべき仕事を陰に回って黙々と果たす人だ。
人の言葉から本当はどういう心境にあるのかを読み取り、表情から真意を見抜き、思いやりをもって謙虚に人と接するのが達人だ
→ 「達」という漢字を名に持つ私には覚えたい論語。
名前負けせぬように、謙虚に人と接しないと。
■ 伯夷・叔齊は、舊惡を念はず、怨み是を用て希なり。
… 伯夷・叔齊の兄弟は、かつての怨みを根に持つことがなかった
→ どんな状況でも他責しない。伯夷・叔斉みたいな、とんでもない悲惨な境遇に遭っても、他責しない。東洋的な徳ですね。