昨日の夜は、桐野夏生の小説『メタボラ』を読んでいました。
記憶を失った青年と職業訓練所から脱走してきた青年の沖縄でのロードノベルです。
旅物語というよりか漂泊の物語かな。
一風変った純愛の物語、かもしんない。
映画「真夜中のカーボーイ」だとジョーには最後は帰る所があったけど(ラッツォには無かったかもしんない)、『メタボラ』のギンジと昭光には最後まで帰る場所が無かった。
二人はどの地点で選択を間違えたのだろ?
どうすれば助かっていたのだろ?
どうにもならない状態になった時は誰でもよいから助けを求めるべきだ。
ギンジの父親も家族に助けを求めていれば(父親の威厳は無くなったかもしれないけど)、破滅しなかったかもしれない。
でも助けを求めても、それで助かる保証は無い。誰に相談する? どうやって助けを求める?
みんなそれで悩んでいるのかもしんない。
動物ならただ叫ぶだけなのに。
私達は色々と不要なものを抱え込んでいるのかもしんない。
私はラストシーンを『破滅』と読んだけど、『ハッピーエンド』ととらえた人もいるみたいだ。
う~む。
私、誤読しているのか???