『楽園への道』 ／バルガス=リョサ

　ここ暫らくはバルガス=リョサの小説『楽園への道』を読んでおりました。
　久々にゆっくりとじっくりと読んでおりました。
　すらすらっと一気に読める小説も好きだけど、じっくりと時には遡って読み返したり途中で考え込んだりして読める小説のほうが私は好きだ！



　芸術の為に野蛮人を目指した画家ゴーギャンと、ゴーギャンの祖母で労働者と女性の為の社会改革を目指す活動家のフローラ・トリスタンの二人を主人公にした物語。
　ゴーギャンとフローラ・トリスタンの生涯が交互に語られていきます。

　独特の文体。
　筆者であるバルガス=リョサがゴーギャンやフローラ・トリスタンに語りかける形で物語が進んでいきます。
　まるで筆者のバルガス=リョサがゴーギャンやフローラ・トリスタンに寄り添っているようで、読んでいて私も主人公のすぐそばにいるかのような気分になってしまいましたよ。




　「怒りんぼ夫人」フローラ・トリスタンは活動的で夢想家で情熱的な女性。
　筆者のバルガス=リョサはフローラ・トリスタンが大好きなんだろうなぁ。

　本能の赴くまま生きようとするゴーギャンには、芸術家である為にはそこまで激しくなければならないのかと圧倒されてしまいましたよ。


　ゴーギャンとフローラ・トリスタンのお互いの主張は相反するものが多い。
　でも常識を打ち破り、理想を追求するという点では一致している。
　もし二人が生きて会うことがあったならど～なっていただろう？
　想像するとちょっと面白い。



　とても面白い小説でありました。
　お勧めですよ。




　　

河津桜（カワズザクラ）その２。

　本日の倉敷は午後に晴れたと思ったらいきなりの雨。そのあと晴れたり雨が降ったりと変な天気でありましたよ。
　最高気温は十一度。最低気温は六度でありました。
　風もあって寒く感じる日でありましたね。
　明日の倉敷は予報では晴れとなっております。
　朝は冷えるみたいっす。


　上の写真に写っているお花は、「河津桜（カワズザクラ）」です。
　河津桜のお花に関しては２０１０年２月１５日の記事も宜しかったら御覧下さいませ。去年の河津桜のお花です。

　倉敷川の土手沿いに植えられている河津桜は少し前からお花を咲かせ始めています。
　ソメイヨシノよりかなり早咲きの桜ですね。

　見頃はもう少し後のようです。
　楽しみです。