昨日の夜は大沢在昌の小説『走らなあかん、夜明けまで』を読んでおりました。
確か初読みのはず。映画化されていてそちらは観た覚えがあります。
大沢在昌といえば『新宿鮫』シリーズ。でも『新宿鮫』も映画を観たことはあるけど読んでないなぁ。
もしかして今迄、大沢在昌の小説は読んだことが無かった、かな?? い、いやそんなはずは……。
東京から大阪へ出張でやってきたサラリーマンの坂田勇吉は、大阪に着いた直後に会社の機密が入ったアタッシュケースを失ってしまう。ヤクザが同じ型のアタッシュケースと間違えて持っていったらしい。会社の会議は明日。それまでにアタッシュケースを取り戻さなければならないのだが……。
主人公は普通のサラリーマン。スーパーヒーロー型の主人公なら「どうせ格好良く解決しちゃうんでしょ?」と紗に構えて読んでしまいますが、普通のサラリーマンが主人公なので最初からヤクザにフルボッコにされてしまう~。で、警察に駆け込むことの出来ない状況に追い込まれて……。ハラハラドキドキ(映画を観ているので先は分かっていますが)。
大阪のことを何も知らない東京者が大阪の街中を駆け回らなければならない設定が面白かったです。
でも、大阪の人が『走らなあかん、夜明けまで』を読んだらどう思うのだろ??
リドリー・スコットの映画『ブラック・レイン』を観たある大阪人が「あんなの大阪とちゃう!」と言ったのを聞いた覚えが……。『走らなあかん、夜明けまで』も大阪人には違和感があるのだろうか?
ちなみに大分前に書かれた小説なので、今は無き近鉄バファローズが出てくるっす。
スポーツビジネスにおいて球団数を減らせばファンが減るのは常識のはずなのにな。何で消滅させたんだろ? 勿体無いっす。
おっと、話が逸れちゃった。
主人公は真面目でいい奴で好感がもてるし、お話もタイムリミット型のサスペンスでスピード感有り。
ちょっと大人なボーイ・ミーツ・ガールの物語。
面白かったです。