昨日の夜は、小川一水の小説『コロロギ岳から木星トロヤへ』を読んでいました。
西暦2231年。
木星トロヤ群の小惑星アキレスのトロヤ人は戦争に敗れてヴェスタ人の支配を受けていた。
ある日、終戦広場に設置されている宇宙戦艦の立ち入り禁止区画に潜り込んだ少年リュセージとワランキは古い核分裂炉のある区画で閉じ込められてしまう。
西暦2014年。
北アルプスのコロロギ岳山頂観測所の大ドームに巨大な何かが出現して大ドームを破壊してしまう。
北アルプスのコロロギ岳山頂観測所勤務の岳樺百葉が大ドームの望遠鏡を壊された怒りでその巨大な何かをモップで叩いてみたら……。
SFです。
時間の中を泳ぐ生物が宇宙の始まりから最果てまで遡ったり流れに沿ったりして泳いだりしている。
その途中で尻尾の部分が何かに引っかかってしまい動けなくなる。
その生物は頭の部分にいる2014年の人間に助けを求める。しかしその生物の尻尾は2231年にあった。
2231年のある場所にいる人間にメッセージを確実に贈らなければならない。加えてそこにいる人物達を助けるために2014年の岳樺百葉達は2231年にいる人達の情報を必要としていた。
お、面白いです。
時間モノのSFで約200年の時間と膨大な距離を隔てている相手とコミュニケーションをとる描写とか、異次元世界に暮らす生物から見た宇宙のヴィジョンとか。
わくわくしました。
小川一水の小説はほとんど読んだことがなかったけど、こんな小説を書く人なのかぁ。
面白かったので小川一水の他の作品も読んでみることにいたします。