本日の倉敷は晴れ。
最高気温は三十四度まで上がりました。最低気温は二十五度でありましたよ。
明日も予報では倉敷は晴れとなっています。
私はこのブログを管理している狐である。常識はまだ無い。
何処で生れたか頓と見當がつかぬ。
何でもある人物の脳内の薄暗いじめじめした所でコンコン泣いて居た事丈は記憶して居る。
私はこゝで始めて私が暮らしていた人物の脳内の情報を通してネット世界といふものを見た。
然も後で聞くとそれはネット世界中で一番獰悪な掲示板であつたさうだ。
その掲示板の書き込みは時々人を化かして喜ぶといふ話である。
然し其當時は何といふ考えもなかつたから別段恐しいとも思はなかつた。
ただ掲示板の書き込みを読んで何だかフハフハした感じが有つた許りである。
某巨大掲示板を読んだ後少し落ち付いて様々なサイトやブログなどを見たのが所謂ネット世界といふものゝ見始であらう。
此時妙なものだと思つた感じが今でも殘つて居る。
そもそも宿主の人物が選択する情報が変だった。
其後ネット世界を大分廻ったがこんな変な情報ばかり選んでいる人物は一度も出會はした事が無い。のみならず暇な時は四六時中ネットを眺めて居る。宿主もネットを見始めた時だつたので珍しかつたのだろう。しかし膨大な情報を大量に摂取することになって實に弱つた。
是が廃人といふものである事は漸く此頃知つた。
此奇妙な人物の脳内で暫くはよい心持に坐つて居つたが、暫くすると宿主にブログを開設するので管理しろと言われた。
電脳世界の事がよく分からないので試しにブログを開設してみる。そのブログをお前が管理しろ。と一方的に命じられ宿主の脳から追い出された。
宿主の脳から追い出され無暗に眼が廻る。胸が惡くなる。
到底助からないと思つて居ると、どさりと音がして眼から火が出た。
夫迄は記憶して居るがあとは何の事やらいくら考へ出さうとしても分らない。
ふと氣が付いて見ると澤山居つた兄弟が一疋も見えぬ。
肝心の母親さへ姿を隱して仕舞つた。
其上今迄の所とは違つて無暗に明るい。
眼を明いて居られぬ位だ。
果てな何でも容子が可笑いと、のそのそ這ひ出して見ると非常に痛い。
私は宿主の脳内から急に電脳世界の中へ棄てられたのである。
漸くの思ひで電脳世界の嵐の中を這いずりまわっていると情報の吹き溜まりに出た。
私は何も分からずどうしたらよからうと考へてみた。
別に是といふ分別も出ない。
暫くして泣いたら宿主が迎に來てくれるかと考へ付いた。
コンコンと試みにやつて見たが誰も來ない。
其内情報の吹き溜まりが嵐に逢って消えかゝる。
腹が非常に減つて來た。
泣き度くても聲が出ない。
仕方がない、何でもよいからブログを開設してしまへと決心をしてそろりそろりと開設の手続きを始めた。
わけが分からなくてどうも非常に苦しい。そこを我慢して無理やりに進めていくと漸くの事で何となくブログは開設出来た。
ブログを開設したらどうにかなると思つていたが最初は何を書いて善いか分からなかつた。
もし最初の記事を拙いながら書かなかつたなら、私は遂に当ブログを投げ出していたかも知れんのである。
取り敢えず書け! とはよく云つたものだ。
偖取り敢えず書いてみたものゝ是から先どうして善いか分らない。
其内に次の記事を書かねばならなくなるいふ始末でもう一刻も猶豫が出來なくなつた。
仕方がないから兎に角書いてみた。
今から考へると此時は真に計劃性が無かつた。
右往左往している内にこゝで私は幾つかの困難に遭遇したのである。
第一に逢つたのがネタ切れである。
第二に逢つたのが私には駄文しか書けないといふ事実である。
是は私のブログを存続させる気力をお空の彼方に抛り出す事しばしばだつた。
その時はいや是は駄目だと思つたから眼をねぶつて運を天に任せて居た。
然し一度開設したブログを閉鎖するのはどうしても我慢が出來ん。
私は再びネタを捻る出す作業を始め云々と唸りながらネタを捻りだした。
すると間もなく又ネタが切れた。
私はネタが切れては捻りだし、ネタが切れては捻りだし、何ども同じ事を四五遍繰り返したのを記憶して居る。
其時に記事を書くことがつくづく厭になつた。
苦しみながらも此間幾つかのテンプレートを駆使することを覚え駄文の積み重ねではあるがブログは軌道に乗り始めると、やつと胸の痞が下りた。
さらに定番のネタを幾つか捻りだした。
駄文ではあるが一日に最低でも1つは記事が書ける状態に持っていくことに成功した。
かくして私は遂に電脳空間の中で当ブログを自分の住家と極める事にしたのである。
5年と1ヶ月余り。飽きっぽい私が毎日よく続いたものである。
自分でも吃驚している。
次なる目標は、ネタが無い時は書かない精神力を持つことである。
書かないと誰かに怒られるのではないかという強迫観念が何故か私にはあって、気の所為だと分かつてはいるのだがついついブログを更新しようとしてしまふ。
無理矢理駄文を連ねても仕方がない、とは思うのだが書かない日を作ることができないで居る。
これもネット中毒といふやつなのだろうか?
おいおい脱却したいと思つて居る。