夜の中華街で、メディックはハートに何事か囁いた。「何? ブレンが仮面ライダーを引き入れたか」「一体、どんな手を使ったのかしら? あとでボロが出なければいいけど」「まさか、あいつ」ハートは予感し、メディックは閉じた瞳を開いた。当のブレンは根岸と怪しい中華料理屋いた。案外すぐ近く?「12年前の銀行強盗事件ですが、関係者の居場所を更新しておきました」リストを根岸に渡すブレン。リストには唐沢ゆかりの名があった。「早急に全員始末しなさい」根岸がリストを取ろうとすると、一旦渡さないブレン。「早急に、です」リストを取った根岸。「わかってるよぉッ」酒を煽り、店を出てゆく根岸。「見事でした、仮面ライダーへの攻撃。まぁ逃しはしましたが、次も期待しています」後ろの席で黙っていた剛にブレンは薄ら笑いで話し掛けた。「ああ」「そうしていると思い出しますねぇ、裏切り者のチェイスのことを」笑みを消すブレンだった。
署の屋上で、進ノ介はチェイスと話していた。「昨日は悪かった。12年前に起こった事件の中で、親父が殺されたんだ。その事件の深層に近付けるかもしれないッ。そっちに頭が行って目の前の被害者を見失ってた。アンタのお陰で目が覚めたよ。さすが仮面ライダーの先輩だな」「家族、とはそんなに人の心を乱すモノなのか?」チェイスは問うてきた。「え?」「お前も、霧子も、剛も、家族が絡むと平常心を失う」「乱すモノじゃないなぁ。大切なモノ。だから問題が起きると、つい乱れちゃうんだ」「つい、乱れ、ちゃう?」チェイスは戸惑っていた。
署の廊下で剛に電話を掛ける猫背の霧子だったが、剛は電話に出ない。「どうしちゃったの? 剛」「連絡着かないのか?」進ノ介とチェイスが屋上から降りてきた。「二人を待っていたんです。丸谷さんが何か思い出したみたいで」進ノ介と霧子は特状課に向かった。
2に続く
署の屋上で、進ノ介はチェイスと話していた。「昨日は悪かった。12年前に起こった事件の中で、親父が殺されたんだ。その事件の深層に近付けるかもしれないッ。そっちに頭が行って目の前の被害者を見失ってた。アンタのお陰で目が覚めたよ。さすが仮面ライダーの先輩だな」「家族、とはそんなに人の心を乱すモノなのか?」チェイスは問うてきた。「え?」「お前も、霧子も、剛も、家族が絡むと平常心を失う」「乱すモノじゃないなぁ。大切なモノ。だから問題が起きると、つい乱れちゃうんだ」「つい、乱れ、ちゃう?」チェイスは戸惑っていた。
署の廊下で剛に電話を掛ける猫背の霧子だったが、剛は電話に出ない。「どうしちゃったの? 剛」「連絡着かないのか?」進ノ介とチェイスが屋上から降りてきた。「二人を待っていたんです。丸谷さんが何か思い出したみたいで」進ノ介と霧子は特状課に向かった。
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