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全国一般東京東部労働組合の記録

メトロコマース支部 第1回団体交渉の報告

2009年04月14日 17時38分43秒 | 東京メトロ売店

写真=3時間超の団交を終えて意気軒昂なメトロコマース支部組合員ら

東京メトロ駅売店の契約社員が怒りの声あげる!
正社員との格差・差別を許さないぞ!

東京地下鉄(東京メトロ)の駅売店「メトロス」で働く契約社員たちで先月結成した全国一般東京東部労組メトロコマース支部は昨日(4月13日)、株式会社メトロコマースとの第1回団体交渉を行いました。

組合側は支部から勝部委員長はじめ4人、本部から3人の計7人が出席しました。会社側は土佐取締役をはじめ5人が出席しました。

冒頭で勝部委員長が「要求書」を読み上げ、会社側に提出しました(要求書はこちら)。その後、組合員からは堰(せき)を切ったように会社側への怒りの声が一斉にあがりました。

「3ヶ月とか6ヶ月という細切れの不安定な雇用を何年も繰り返している。いつ切られるのか不安でいっぱいだ」「10年間で時給が10円しか上がらないのはどういうことか」「年収220万円、手取りで185万円。これでどうやって生活していけるのか。ずっとガマンしてきた」「こんな使い捨てにされる労働者がみなさん(会社役員)の身内だったらどう思うのか」「実際に店舗に入って経験すれば私たちの大変さがわかる」

さらなる組合側の追及で、契約社員と正社員との間に大きな格差があることが明らかになりました。有給休暇の付与する日数が店舗で働く正社員には手厚くなっていることを会社側が認めました。

また、同じ契約社員の間にも差別があることも分かりました。契約社員「A」には有給の忌引き休暇があるのに「B」にはありません。食事補助券も同様です。

組合側は「同じ売店の仕事をしているのに雇用形態での差別は許されない。是正の方向に動くべきだ」と迫りました。

このほか要求書の項目ごとに組合は説明しました。3時間以上に及ぶ団交で協議した結果、合意に至った点について以下の「確認書」を会社と締結することができました。

****************************************

2009年4月13日

確認書

株式会社メトロコマース(以下「会社」という)と全国一般東京東部労組メトロコマース支部(以下「組合」という)は以下の事項について確認する。

1.会社は、正社員、契約社員A、契約社員Bのそれぞれの労働条件・役割・責任について組合に文書で回答する。

2.会社はホーム売店の粉じんについて調査する。

3.組合員の就業規則の見直しを行う場合については労使協議し作成する。

4.今後、組合員の労働条件の変更については組合との団体交渉で協議決定する。

5.健全で良好な労使関係を作るため、憲法、労基法、労組法にもとづき労使とも努力する。

以上

株式会社メトロコマース
土佐 美治

全国一般東京東部労組メトロコマース支部
執行委員長 勝部 恵美子

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「メトロス」売店で働いている社員、その家族と友人のみなさん!私たち東部労組メトロコマース支部はすべての社員が人間らしく生活し、笑顔で働ける職場をつくるために大きな一歩を踏み出しました。

働く人の生活と権利を確立するためには、会社経営陣にモノを言う当たり前の労働組合が必要です。1人でも多くの社員が東部労組メトロコマース支部に参加するよう心から呼びかけます。

連絡先は次のとおりです。全国一般東京東部労組本部のメトロコマース支部担当(須田・矢部)まで。電話03-3604-5983、ファックス03-3690-1154、メールinfo@toburoso.org

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4 コメント

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これが天下の東京メトロ? (yuno)
2009-04-15 09:16:51
会社側は、ボーナスや退職金をたくさんもらえるし、生活が安定しているから、ましてや売店の業務になんか携わったこともないから、売店での苦労なんか、わかりっこないし判ろうともしなのさ。
「低賃金と雇用不安を抱えている人間の苦悩なんか、俺たちには関係ないさ! めんどっくせえなあ~」とさえ考えているのではないか?と思ってしまう。

いったい誰が好きこのんで、冬は真っ暗で寒い朝に家を出て、夜は人の寝静まった時間に、足音を気にしながら真夜中に帰るという毎日を送り、しかも10年も賃金が上がらない会社にへばりついてたかを、考えろ!
ここまで我慢するのは、一家の生計を支えなければならないから耐えてるだけのことだ。

怒りというのは一度や二度ぐらい、何かをされたぐらいでは怒りにはつながらない。
これぞ、長年の積み重ねだ。

団交で私たちの代表として頑張るみなさん、応援しています。
私たちの要求は、至極当たり前のことです。

正義は必ず勝つ社会でなければいけない。

『コンプライアンス=法令遵守』
返信する
油断大敵。 (セフティ物流支部委員長(ながね))
2009-04-15 09:22:45
3時間を超える団交お疲れ様でした。
強い怒りと意気込みに経営者も驚いたのではないでしょうか。
確認書を締結出来たのは成果の第一歩ですね。
しかし約束を守らない上に、あれやこれやと望んでもいない面倒事を起こしてくれるのが経営者の常・・・。そんな理不尽さに負けないよう仲間を増やして強い組合を作り団結力で前進して下さい。
返信する
団結しましょう (本部副委員長)
2009-04-15 16:15:22
正直、地下鉄の売店の仕事がこれほど過酷なものであり、その上、正社員・契約社員同士で差別があることなど理解していませんでした。
地下鉄の多くの利用者やお客さんも私と同様だと思います。

忌引き休暇が、正社員・契約社員Aには、有給休暇として与えられるのに、契約社員Bだけは無給休暇であるとか、正社員にだけは有給休暇が多く支給されていたとか。休憩場所も着替えのロッカーも食堂も、手洗いの場所すらない、騒音や粉塵(列車の線路や鉄輪からの)。クーラーもなく夏は灼熱の中で耐えて働く。
しかも、驚くべきことに、組合員の皆さんはこの仕事を心から好きだという。本気で誇りに思っているという。お客様の「ありがとう」の一言がどれほどうれしいかと口々に私たちに訴える。

これは大変なことです。
社会問題であり、人権問題だと感じています。
また、きっとメトロだけではなく、同じような地下鉄や交通の売店で働く方々は、みな共通した問題を抱えているのだと思いました。

メトロの売店で働く全ての皆さん!
メトロ以外でも、地下鉄や交通の売店で働く全ての皆さん!
メトロの仲間に続こうではありませんか。
自らの生活と運命は「労働者の団結」で変えようではありませんか。
皆さんの力をかして下さい。
返信する
もっと光を! (本部スタッフ)
2009-04-15 16:52:32
 第一回団体交渉に臨み、日の光を遮断された「地下鉄労働者」の心からの叫び・訴えを目の当たりにしました。自然の摂理が通用しない、世間では「当然」とされている事象が保障されていないことほど理不尽を覚えるものはありませんよね。舞いかう粉塵、無機的人口的な轟音、狭隘な労働空間…かつての坑内労働もかくや、と思われるほどの過酷な労働環境はブログで紹介されたとおりです。
 一方で、官僚的で実に倦怠感の横溢した異様な空気を醸成している会社側の面々。よどんだ雰囲気にともすれば呑み込まれてしまいそうな状況を、メトロコマース支部組合員の4勇士は見事に打破してくれました。
 心からの凝縮された飾らない本音が飛び交うことほど、聞く者をして共鳴せしめ具体的行動を誘発するものはありません―「もっと光を!」。
 4人の勇士の皆さん拍手喝采です!
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