「辞めたいのに辞めさせてくれない」相談事例の報告（2012年4月分)

(写真・NHKクローズアップ現代でも特集をくみました)

2012年4月にNPO法人労働相談センターと東京東部労組に寄せられた「辞めたくても辞めさせてくれない」労働相談事例の抜粋報告です。

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「辞めたいのに辞めさせてくれない」相談事例の報告（2012年4月分から抜粋）
NPO法人労働相談センター
全国一般東京東部労組
2012年6月8日

1、 デザイナー。休日出勤も続くなど仕事が過労で持病の病院通いもできない有様。残業代は時給750円しか払ってこない。その上、上司のパワハラが酷くて辞めさせてくれない。

2、 エステ店長。社内規則の退職に関して、「3ヵ月前の届出と上司の認可が必要」「退職届けを出した3ヵ月間は役職手当を全額カット、歩合は５０パーセントカットにする」とあるだけでなく、上司は「お客の支払いの未回収代金1000万円を払え。それまで退職させない」と言ってる。

3、 派遣会社本社の事務員。社長のいじめのせいで精神的に追い詰められて体調が悪くなり、診断書をだして休もうとしたら、「いきなり休まれたら困る」と認めてくれない。仕方なく退職届けを出したらこの受取も拒否された。

4、 「未回収金を回収しないと辞めさせない」と言われている。

5、 「辞めたら、この業界にいられなくしてやる」と言われ、辞められない。

6、 大学生アルバイト。8時間労働で休憩時間が10分しかない。残業代にも割増分が付いていない。辞めたくても「人で足らない」と辞めさせてくれない。

7、 弁当屋。朝5時から働かされている。退職を申し入れたら「違約金を取るぞ」と言う。もう限界です。

8、 貸しおしぼり会社。遅刻、早退は一回5000円ひかれる。毎日夜10時まで働いて残業代もない。健康保険、厚生年金もない。退職届けを出したら「おしぼり代金不足金３０万円払え」「払えないなら生命保険に加入してなんとかしろ」等言われ辞めさせてくれない。

9、 管理職。パワハラと低賃金のため転職を決意。転職先から内定通知もでた。就業規則に基づき、一ヵ月後の退職の意思を伝えたが、社長は「話が急すぎる。退職届は受け取れない」「無理やり退職した場合は懲戒解雇もある」と言う。

10、 女性保育士。同僚の男性保育士よりモラルハラスメント、パワハラを受け、もう我慢の限界で退職を決意。しかし、園長は「絶対に退職はだめだ」と言われ、困っている。もうその男性保育士の顔も見たくない。

11、 大使館勤務。スタッフから「欲求不満だ。育ちが卑しい。」等々の聞くに堪えない暴言やパワハラが連日続く。辞表を提出したら過酷な引継作業を指示してくる。地獄のような毎日です。

12、 一年たっても正社員なのか契約社員なのかはっきりさせてくれない。賃金も低すぎる。辞めたいと伝えたのに「4月まで待て」と言われ、4月が過ぎたのに変わりがない。

13、 整骨院の雇われ院長。経営方針に疑問を感じて経営者に話をしたら「辞めるなら代わりの院長を探して来い。代わりの院長が見つからず閉院したら、その分の損害賠償を負担してもらう。訴える」と言われた。

14、 勤続1年正社員。退職を伝えたら、社長から「①職場放棄で損害賠償を請求するから支払ってから辞める②新人が入社するまで12月まで働く」のどちらかを選べと言われた。

15、 動物病院獣医。「あなたの担当の患者の未回収金がある。責任を持って回収するか代わりに支払え」と言われている。

16、 看護専門学校教員。教員の業務が過酷で、学校で夜9時、10時まで働いた上、自宅に帰っても朝3時、4時まで仕事をしている。残業代もでない。職員の数が少なすぎる。辞めたいが「8カ月間の看護教員養成課程研修」に行くには看護学校に所属し、学長の推薦が必要のため退職できない。またこの研修に行く時は「研修終了5年間は必ず働く。違反した場合は370万円を返却する」とサインさせられる。