THE JIUJIYA MUSIC CO..
楽器及音楽書類 十字屋商品目録
東京市京橋区銀座三丁目二番地
電話番号 京橋 壱貳五九番 貳八八四番 振替貯金口座 東京七壱五八番
(1)西川製風琴目録(送料貳銭)
(2)和洋ピアノ目録(送料四銭)
(3)ヴィクタア蓄音器 及 日本曲音譜目録(送料貳銭)
(4)ビクタア 西洋曲音譜目録(送料貳銭)
(5)ニッポノフォン蓄音器 及 音譜目録
(6)紙腔琴 曲譜目録(送料貳銭)
(7)ピータース、ヱジション 音楽書 独逸文目録(送料貳銭)
(8)コレクション、リトルフ 音楽書 独逸文目録(送料貳銭)
(9)センチュリー 廿銭楽譜 英文目録(送料貳銭)
(10)オリバー、ヂッソン 音楽書 英文目録(送料貳銭)
(11)和洋音楽書目録(送料貳銭)
(12)クラウン 自働ピアノ目録(送料拾貳銭)
右目録御入用の御方は郵券にて送料御同封御申越被下度願上候
東京勧業博覧会
受領一等賞牌
「西川製オルガンの特長と弊店●保證」
西川風琴製造所は我国風琴製造の元祖にして、多年の経験に基づき、良品の製作に従事し、汎く各位の需要に応じ来りしが、其構造の堅牢優美なると、音律の整確なるとは、端なくも需要者各位の称賛を博し、博覧会、共進会等に於ては常に名誉の賞牌を賜はり、且つ特に宮内省の御用を忝ふし、又陸軍々隊、東京音楽学校等の御用仰付けらゝに至り愈々其真価を発揮して、茲に深大なる信用は器械の堅美、整調の上に赫々たる光揮を放つに至れり。
弊店に於ては此栄誉ある楽器をして些の瑕瑾なきを期せんが為、製品を種々なる気温に曝らし、用材及び音律に狂ひを生ぜざるやを検し、尚ほ相当なる期間内、之れを庫中に蔵し、厳密なる試験を施こし、愈々完全無欠なるを確めたる上、上掲の如き商標を添附して初めて需用に応ずるなるを以て、此商標ある風琴の保険年限中は製造所並びに弊店が連帯して責任を負ふものなれば、該品の確実にして秀逸せる本邦製風琴中、全く其比を見ざる所なりとす。
西川製風琴定価表
号数 鍵数 保険年限 笛列数 ストップ数 定価 荷造費
西川風琴定価表及明細表
一号手提形 三十九 三 一列笛 金 拾八円 金 六拾銭
二号A 三十九 三 一列笛 金 拾九円 金 八拾銭
ニ号B 四十九 三 一列笛 金 貮拾八円 金 八拾銭
ニ号C 三十九 三 一列笛 (足折レ)金 貳拾壹円 金 六拾銭
ニ号D 四十九 三 一列笛 (足折レ)金 参拾 円 金 八拾銭
三号 三十九 三 一列笛 金 貳拾壹円 金 八拾銭
四号 三十九 四 二列笛但シ一列ハ最低音部ヲ省ク 金 貳拾八円 金 八拾銭
五号手提形 四十九 四 一列笛 金 参拾参円 金 八拾銭
六号 四十九 六 一列笛 金 参拾八円 金 壹円五拾銭
七号 四十九 六 二列笛但シ一列ハ最低音部ヲ省ク 金 四拾五円 金 壹円五拾銭
八号 六十一 七 一列笛 金 五拾 円 金 貳円
九号 六十一 八 二列笛但シ一列ハ最低音部ヲ省ク 金 五拾八円 金 貳円
十号 六十一 九 二列笛但シ一列ハ最低音部ヲ省ク 四 金 六拾八円 金 貳円五拾銭
十一号 六十一 十 総二列笛 七 金 八拾 円 金 貳円五拾銭
十二号 六十一 十 総二列笛 九 金 百 円 金 貳円五拾銭
十三号 六十一 十 高音部三列 低音部二列 十一 金 百 拾五円 金 貳円五拾銭
十四号 六十一 十 高音部三列 低音部二列 十一 金 百参拾五円 金 参円
十五号 六十一 十 総三列笛 十三 金 百六拾五円 金 参円五拾銭
十六号 六十一 十二 五列笛 十五 金 貳百参拾 円 金 四円
十七号 六十一 十 総二列笛 九 金 百貳拾 円 金 四円
十八号 六十一 十 高音部三列 低音部二列 十一 金 百参拾 円 金 四円
十九号 六十一 十二 総三列笛 十三 金 参百 円 金 四円五拾銭
二十号 六十一 十五 五列笛 十五 金 四百 円 金 四円五拾銭
大講堂用 六十一 十二 総四列笛 十五 金 参百 円 金 四円五拾銭
天谷秀君著 オルガンの独習の友 全壹冊 定価 金 壹円参拾五銭 郵税 金 四銭
風琴用椅子
小形 金 壹円八拾五銭
中形 金 貳円
大形 金 貳円貳拾銭
大形上等切レ張リ 金 四円貳拾銭
西川製洋琴(ピアノ) 於東京勧業博覧会受領一等賞牌
特製 金 貳百五拾円 六オクターブ
第一号 金 参百参拾円 七オクターブ
第二号 金 参百八拾円 仝
第三号 金 四百参拾円 仝
第四号 金 五百 円 仝
第五号 金 六百 円 仝
周製ピアノ
壹号 五オクターブ 金 壹百五拾円
貳号 七オクターブ 金 参百 円
参号 七オクターブ 金 参百五拾円
独乙製ピアノ
金五百円以上 金貳千円迄 各種
自働弾奏機附クラウン、ピアノ
○鑑定書
………余は「クラウン、ピアノ」に接する毎に常に人工の妙遂に神域に達せりと嗟嘆せざるを得ず、同機の優秀なるは既に先輩諸氏によりて称揚せられ、世亦定評あり、敢て蝶々を要せざる所なれども其種々なる器音を発するの装置に至りては確かに一新紀元を画せるものにして、吾々音楽者が久しくピアノに対して欲せし大要望の一つを達せるものと云ふべし、余の感嘆措く能はざる所は其音色を変ずるに当りて「アクシヨン」或は「ワイヤー」に少しの干係をも有せざるが故に決して其固有の音調に傷害を與へある点にあり、凡ての新発明品は必ず一部頑迷者の反対に遭遇する如く、此ピアノも或は一時、偏屈なる音楽家の妨害を受けん、然れども玉は必ず石に優る、音楽家並びに一般世人の称賛を博せんこと火を見るよりも明かなり
コロンビヤ、世界大博覧会楽器審査委員長
ペンシルバニヤ音楽大学校長
エイチ、エー、クラーク。
(読売新聞評)……オーゲストラ、パデント、ペタルを有す 空気自奏装置のピアノは最新式のものとして評判である、……此ピアノはハープ、バンジョー、ギュター、マンドリン其他十数種の楽音を発し機械的智力応用を遺憾なからしめて居る……………
定価 金 貳千円
米国ジョージ、ピー、ベント会社製 金 八百五拾円
クラウン、ピアノ 金 壹千 円
独乙、スタンウエー会社製 竪台 金 壹千 五拾円
平台 金 壹千六百 円
ピアノラ各種、ピアノラ用曲譜 多種有之候
洋琴用椅子
高低自由螺旋付
金 六 円
金 八 円
金 拾 円
金 拾貳円
ピアノ用硝子台
一組 金 貳円五拾銭以上各種
●オルガン、ピアノ、出張調律及ビ修繕仕候
小松玉巌君著 ピアノ独習之友 定価 金 五拾銭 郵税 金 四銭