突然ですが、渓流釣りをされてる皆さんにとって、渓流釣りで大切なことはなんでしょうか?





先週と違い、水温が10℃と低いです。
しばらく遡行すると、高さ6〜7㍍ほどの大きな滝に辿り着きました。
ここは高巻きするルートがあり、特に問題なく通ることができました。


両脇は切り立った崖…

切り立った崖で登るのは無理そうです。



これに掴まれば、高巻き出来そうな感じに見えました。

何だか写真でみると、「えっ!?こんな所で?」って思うでしょう?
この渓はここで終了です。


戻るのは歩くことに集中して、一気に降りました。

車の近くまで戻ると山道も林道に変わり、無事に戻ってこれたことを実感しました。

帰るにはまだ早い時間ですが…


いつの間にか水温計が無くなっています。

急いで食べて、釣りを開始します。



それでも、まだ奥のポイントに魚がいそうだったので、ロングキャストでリトリーブすると…

本日2匹目のアマゴです!

魚を釣ること?
景色を楽しむこと?
喧騒から離れ、非日常感を楽しむこと?
釣り師それぞれが、自分にとって大切なことがあるかと思いますが、やっぱり1番大切なことは五体満足無事に家に帰ることです。
今回は、渓流釣りで初めて「安全第一」ということを痛感しました。
今回は、そんな釣行記を残しておこうと思います。。。
4月末の某日、イワナに会いにとある渓流へ行って来ました。
ここは、イワナの渓のようですが、ネットでもほとんど情報がありません。
ただ、沢登りのブログを見ていると、ゴルジュが多そうな渓のようです。
まぁ…なんとかなるかと、当たって砕けろの精神で入渓しました。
開始時刻は6時35分。

危険な渓を覚悟していたのですが…

予想に反して水がありません…

遡行はしやすそうですが、水量が少なすぎて、ここへ来たことへ少し後悔しました。
しばらく別の渓に移動するか悩みましたが、せっかく来たので決行することにしました。
とはいえ、思った通りこれと言ったポイントはありません。

少し遡行したところで、水温をチェックしてみました。

先週と違い、水温が10℃と低いです。

因みに、足に少しですが水の冷たさを感じました。
この日は曇りで肌寒く、更に普通の靴下を履いていたので、余計に冷たく感じたのかもしれませんが…
しばらく遡行すると、高さ6〜7㍍ほどの大きな滝に辿り着きました。

ここは高巻きするルートがあり、特に問題なく通ることができました。

しかし、ガレ場の道なので石に躓いたり、足を滑らすと…(恐)
高巻いた先に楽園があると信じていたのですが…
状況は変わらず…

魚影さえ確認できない状況…
時間だけが過ぎていくことに少々焦り始めていました。
この先に…この先に…と、呪いのように呟きながら遡行しました。
途中、ゴルジュがネットで得た情報通りありましたが、水量が少なかったので難なく乗り越えてこれましたが…
ついに乗り越えられないゴルジュが出現しました。

両脇は切り立った崖…
どちらを見上げても…

切り立った崖で登るのは無理そうです。

少し戻ると、砂地に崖を登ったであろう足跡を発見しました。
そこから左側の崖を登っていくと、なんとか高巻き出来そうなルートを発見出来ましたが…
上までくると足が竦む高さです。

恐らく、6〜7㍍くらいでしょうか…
当然、下は岩ばかりで、滑落すれば死を覚悟しなければならない高さです。
それでも、この先の楽園へ進むために右手を岩に掛けた瞬間でした…
それでも、この先の楽園へ進むために右手を岩に掛けた瞬間でした…
岩が脆くも剥がれてしまい、子供の頭くらいの岩が落ちてしまいました。
幸い、重心は左足にあったので、直ぐに右足を浮かせて直撃を回避出来ました。
岩が脆いことが分かったのはいいのですが、岩がこんなに脆いとなると、この先に進めそうにありません。
もう、ここで引き返そうかと思いながらも、辺りを見回していると…
頭上に高巻き用に設置されたトラロープを発見しました。

これに掴まれば、高巻き出来そうな感じに見えました。
しかし…これが間違いでした。
ロープを掴んで3歩ほど進むことは出来ましたが…
その先の足場が少し離れた高い所にあり、少々勢いをつけなければ渡れそうにありません。
しかし、アイゼンも履いていないフェルトのブーツで勢いをよく乗ると、滑る可能性もあります。
更には、簡単に行けると思っていたので、片手にはロッドを握りしめてる最悪の状況です。
やっぱり引き返そうと思う心と、この先に楽園が…という釣り欲とが葛藤します。
「行くなよ…絶対に行ったらアカンで…」
と、呟きながらも、気がつけば大股で勢いをつけ、その一歩を踏み出していました。。。
心の葛藤は釣り欲が勝ってしまったのです。
何とか無事に進めたものの、その先がありません。
これって、ロープと人間をカラビナ的なモノで繋いで、落下防止をしながら渡る所ではないかと、この状況になって初めて気づきました。
もう、この先に進めそうもなく、腕も疲れてきたので戻ることにしたのですが…
先程、勢いを付けて下から上へあがれはしましたが…
急な崖で飛び降りることはできません。
もしやってしまえば、フェルトのブーツでなくても滑落することが容易に想像できます。
頼みのトラロープもたるみがあり、更に太さが9㍉か12㍉サイズ…
細くてしっかりと握れそうもなく、たるみもあるので両手でこれにつかまって降りるのは危なそうでした。
釣り師か沢登りの人が来れば、助けて貰えるかもしれませんが、この水量では釣り師が来る可能性も低く…
ましてや、水温10℃のこの時期に沢登りをしたがる猛者もいないでしょう。
この状態になって、始めて自分の置かれた状況に気付きました。
救いようのないアホです。
携帯の電波が届かないのは、入渓してから一度確認していましたが、そもそも携帯を出せるような態勢でもありません。
何とかしなければ…と、辺りに使えそうな物を探します。
すると、左側になんとか手をかけることが出来そうな木の根っこがありました。
もう、これに賭けるしかありません。
左手に持っていたロッドを、下の段がある所へ放り投げました。
幸い、段の所にあった木に引っかかり、ロッドとリールは無事に降ろせました。
そして、右手でトラロープを持って、木の根っこに左手を掛けて、徐々に左腕に重心を移しながら左足を伸ばして行き…
何とか無事に左足を足場へ乗せることが出来ました。
後は左手で山肌にへばり付いて、右手のトラロープを滑らしながら、右足も足場へ乗せることに成功しました。
何とか難所を超える事が出来ました。
その後も慎重に降りて、無事に生還することが出来ました。
釣りでこんなに怖い思いをしたのは初めての経験でした。
一つ間違えれば、命に関わることだったと今でも反省しています。
魚を釣ることを優先させた結果がこの有様です。
これに凝りて、危険と判断すれば戻ることを優先するように肝に銘じました。
難所は赤丸の所です。

何だか写真でみると、「えっ!?こんな所で?」って思うでしょう?
実際はもっと険しいんですが、何故か写真でみると行けそうに見えるんですよね…
この渓はここで終了です。
このまま来たルートを戻るので、ロッドとリールは片付けて、体力回復におにぎり一つと水を飲みます。

時刻は9時49分です。

戻るのは歩くことに集中して、一気に降りました。
途中から山道に入り、一気に時間短縮です。

車の近くまで戻ると山道も林道に変わり、無事に戻ってこれたことを実感しました。

特に、あの木の根っこには感謝しかありません。
車まで1時間ほどで戻ってこれました。

帰るにはまだ早い時間ですが…
疲れもあったのでしばらく考えましたが、キャスト練習のつもりで移動することにしました。
グローブを外そうと、ふと手を見ると…

右手のグローブが破れていました。
他に異常がないか確認したら…

いつの間にか水温計が無くなっています。
無茶をした代償です。
これも授業料と思って諦めました。
車で移動し、次の渓を目指します。
先程の渓と同じような標高ですが、こちらの渓はアマゴがメインで、もっと上流に行けばイワナがいるそうです。
こちらの渓流も初めてですが、入渓する場所には5台ほど車が停まっていました。
なので、そこからしばらく戻った所で車を停めて入渓しました。
先ずは腹ごしらえ…
今回もおにぎり弁当です。

急いで食べて、釣りを開始します。
この日は学校帰りのシュルを、駅へ迎えに行かなければならないので、釣りができる時間は残り1時間しかありませんでした。
先程の渓流に比べれば水量があります。

入渓して数投目でした…
セオリー通りの淀みで、アマゴがヒットしました…が…足元でバラしてしまいました。。。
しかし、その後直ぐに狙ったポイントでアマゴがヒット!

釣れているアマゴの後ろを、ワラワラとアマゴの群れがついてきますが…
もっと釣れるかと、同じポイントへ、色々なルアーをキャストしましたが…
警戒心が強く、その後は何ひとつ反応がなくなってしまいます。。。
それでも、魚がいると分かればモチベーションも上がります!
遡行していく足取りも軽く、しかもセオリー通りのポイントで、ルアーを追ってくる魚影が確認できます!
ポイントを一気に潰さないように、手前からじっくりと攻めて行きます。
下の画像のポイントでは、手前のポイントでアマゴがヒットしましたが、残念ながらランディング寸前でオートリリース…

それでも、まだ奥のポイントに魚がいそうだったので、ロングキャストでリトリーブすると…
釣れました!

本日2匹目のアマゴです!
もっと釣りたかったのですが、この日はここでタイムオーバーとなりました。
この先については、またいつか挑戦したいと思います。。。

今回もボウズを逃れることが出来ましが…
そんなとこよりも、無事に帰ると言うことがどれだけ大切なことか、身を持って体験することが出来ました。
これで、危ない!と思ったときは迷うことなく退渓することが出来そうです。
皆様も、無理をせずに渓流釣りを楽しんで頂けたらと思います。
釣果より やっぱり安全 第一です!