『この時期に海上釣り堀に行ってる場合か?』
…と言われれば、資金も時間も出来る限り渓流に費やすべきなのでしょうが、社会人には『付き合い』と言うものがございます。
誰も興味の無い話ではございますが、何故この時期に海上釣り堀なのか?その経緯から、勝手にお話しをさせて頂きます。
以前から、海上釣り堀へ行ってるハマ様と、会社の昼食を一緒に食べているのですが、3ヶ月程前に突然『会社で海上釣り堀チームを作りたい』と仰り、最下級を強制参加の第1号とし、『ハマ様組』を結成されました。
その後、あれよあれよ言う間にメンバーを集め、総勢8名となりました。
私の招集に答えてくれたのは1名のみで、私の職場の新人でギータカ君と申します。
彼が釣った魚は、生涯でブルーギル1匹と言う強者です。
この時は、最下級釣り師である私の、一生涯のライバルになる予感がしておりました。
この時までは…
それにしても、友達の少ない私と違い、リア充のハマ様は社内でも顔が広くて人望も厚く、直ぐに人が集まります。
私とは大違いです。
後、驚かされた事は、この会社にも意外と釣り師が多い事です。
ハマ様の情報では、まだ隠れ釣り師がいるとの事なので、もしかすると渓流釣り師もいるのかもしれませんね。
そんなハマ様の我が儘な理由で発足した『ハマ様組』なのですが、この第1回釣行会が『マルヨ海上釣り堀』となりました。
第1回目と言う事もあり、かなり気合いの入っていたハマ様でしたが、今回の釣行は色々と残念な結果になってしまうのであります。
では、本題へ。
集合は某日のAM3:00、会社の駐車場です。
私はAM2:25に自宅を出発します。
会社に到着すると、既に半数の人が集まっていました。
それから、集合時刻の5分前には全員集合し定刻通り出発です。
この辺りは流石、釣り師の集まりでございます。
2台で分乗して目的地に向かいます。
普段、仕事の話はしていても、釣りの話等したこともなかった人達と沢山釣りの話をしました。
ギータカ君も負けじと、ブルーギルの素晴らしさを一生懸命アピールしていました。
話し込んでいると、あっという間にエサ屋さんに到着です。
エサ屋さんは、紀勢大内山インター降りて直ぐの『エサキチ』です。
車を降りてびっくりしたのが、強烈な風と寒さです。
しかし、この時はそんな事を気にしている余裕はありませんでした。
釣り師が非常に多く、『エサキチ』のレジに行列が出来ています。
また、併設してあるコンビニもレジ、トイレ共に列が出来ています。
写真を撮る事を忘れる程に、餌と朝、昼ご飯を購入し、トイレをバタバタと済ませ目的地に向かいます。
エサ屋さんから、20分程で目的地の『マルヨ』に到着しました。
到着時刻は6時です。
釣りの開始は7時からなので、じゃんけんで場所決めをしたり、荷物を移動したりと各々準備を進めます。
ここは、陸から桟橋で直接アクセス出来るのでとても便利です。
ハマ様組に割り当てられたイケスは8号生け簀になります。
実はこの後、ここが最悪の生け簀だと知る事になるのです。
7時になり、釣り開始の合図が放送されました。
直ぐに各々準備した餌を投入します。

因みに、最下級の私が準備した餌は、ウグイ、シラサエビ、ダンゴ、キビナゴ、鰹の切り身です。
しかし、風が強い…と言うより暴風と言った感じでしょうか。
油断すると荷物やらビニール袋が風で飛ばされてしまいます。
そして、冷たい風で体温が奪われ非常に寒いです。
とは言え、朝一のフィーバータイムです。
寒さに耐え、全員が浮きのアタリに集中します。
ところが、一向に反応がありません。
それどころか、ちゃんとタナとりをしてあるのに、トロロのような藻がベットリと仕掛けに絡み付いてきます。
生け簀の網をみると藻だらけです!!
なので、仕掛けはなるべく中央に寄せ、棚は底に落とし過ぎない様に注意が必要です。
最下級でも、藻が絡んだような餌を、魚が食べない事くらいは分かります。
しかし、暴風で非常に釣り難くくなってる上に、藻の対策までしなければならず大変です。
まだ、釣れていれば笑い話にもなるのですが全く反応がありません。
まぁ、こんな事もあるか…と思い、みんな放流を待ちます。
開始から程なくして一回目の放流が始まりました。
放流魚は、タイとイシダイです。
全員、餌を新しい物に替えて即投入します。
ここで、アチコチから『ヒット~(笑)』の声が上がる…筈でした…(汗)
ところが、この8号生け簀は、誰1人としてアタリすらありません。
隣や、他の生け簀は賑わっていますが、『ハマ様組』の8号生け簀は『シーン…』としたままです。
ある意味衝撃でした。
年に1~2回程度の海上釣り堀ですが、もう20年以上通っています。
ただ、今回の様に放流後に釣れないなんて事は初めてです。
しかも、アタリすらないとは…(-_-;)
名誉の為、一応説明させて頂きますが、今回のメンバーは私とギータカ君を除いて、海上釣り堀の猛者や海釣りのエキスパート達ばかりです。
私とギータカ君だけなら笑い話で終わりますが、ベテランを揃えてこの結果はあり得ません。
これは生け簀に生えた、あり得ない量の藻ぐらいにあり得ない結果なのです。
もう、この生け簀はお通夜状態です。
1回目の放流から1時間を過ぎた頃、やっと私の向かいでタイがヒットしました。
しかし、写真を撮っている場合ではありません。
そんな余裕はないのです!
この状況は、海上釣り堀に通い始めてから初の、『ボウズ』になる可能性が出始めたからです。
とにかく手を変え、品を変え、棚を変え色々試して見ます。
それからしばらくして、私の隣でタイがヒットしました。
もしかしたら時合かもしれません。
集中していると、今度は私と反対側でヒットしました。
それからまた、アタリすらない状況に突入です。
暇なので、様子を見て回ると、みんなの足元には藻の残骸が転がっています。
海上釣り堀でこれはあり得ないのでは無いでしょうか?
みんな、2回目の放流にかけるしかなくなりました。
次は青物です。
きっと、今の状況を打破出来る筈です。
この時、全員がそう思っていました。
ところが…
2回目のワラサ、カンパチの放流後もアタリすらありません。
流石に痺れを切らしたハマ様が、抗議に行かれました。
すると、厳つそうなお兄さんがやって来て、ハマ様組の一番若手のタックルを使い、そして客が購入した貴重な活きアジを使い釣りを始めたではありませんか!
多分ですが、『おめーらの腕に問題があるんじゃねーの?』的な感じでしょうか(⚠️最下級の勝手な想像)。
ところが、その厳つそうなお兄さんにもアタリすらありません。
アジを外したと思ったら、今度は私のシラサエビを取って釣りを始めました。
しかし、一向に釣れません。
そりゃそうですよ。
8人もの釣り師が餌を投入して、中々釣れないのに、いくらベテランでもそう簡単に釣れる筈がありません。
ここでハマ様が提案をされます。
ハマ様『生け簀を変えて、もう一回放流してや!』
怒りが籠っています。
厳つい兄さん『ん~、しゃーないな。生け簀は変えてもええけど、放流はもう出来んわ。どないする?』
確かこんな会話だったと思います。
全員、ここで粘っても殆どの釣り師がボウズになるのは目に見えているので、移動する事にしました。
次は広くなった5号生け簀です。
ここは藻もなく、やっと何時もの海上釣り堀の釣りが出来そうです。
ここからはポツポツ釣れ始めました。
放流が無いので、爆釣はありませんでしたが、先程の8号生け簀とは大違いです。
そして、私もやっとヒットです!

見事なタイです!
針も上顎にバッチリ掛かっており、最下級とは思えないフッキングです。
そして、この魚をスカリに入れた時でした。
バシャンと水飛沫がした時に、魚が跳ねた様に見えたのです。
???と思い、恐る恐るスカリを覗いてみると…イリュージョンです!
タイが居ません(笑)
どうやらリリースしたようです。
周りから失笑を買ったのは言うまでもありません。
流石、ベテラン釣り師達です。
こんなヘマは楽しくて仕方なさそうです。
来週あたりから、『スカリの魔術師』の異名を付けられそうです。
その後、最後のウグイを付けて青物狙いの勝負に出ました。
暫くして、浮きが暴れたと思ったら、スッと沈みました。
大きく合わせて、『アオー』と叫んだのですが、引きはどう見てもタイです。
上がって来たのは先程と同じサイズのタイでした。
今度はキチンとスカリに入れました。
来週あたりから、『アオーと叫ぶタイ釣り師』と異名を付けられそうです。
しかし、ウグイでタイとは…非常に残念です。
横ではこんな立派なカンパチが釣れていました。
とは言え、今日も何とかボウズを免れました。
しかし、終わってみれば、3人がボウズと言うとても厳しい結果でした。
ところが、そんなとても厳しい状況の中、あのギル釣り師のギータカ君がタイ3枚上げているではありませんか!
悔しいですが、もう彼は私を越えて、中級釣り師になってしまったようです。
まぁいいでしょう。
私には、まだハタボー様がいらっしゃいます。
長期出張中のハタボー様も来月戻って来られます。
次はハタボー様と仲良く釣りをしたいと思います。
それにしても、生け簀に泣かされる事になるとは思いもしませんでした。
海上釣り堀とは言え自然相手だから、と言うレベルの話ではありません!
他の生け簀には、あんなに酷い藻は生えていませんでした。
みんな高いお金を払っているのに、設備である筈の生け簀の網の掃除が出来ていないのは、店側の落ち度としか思えません。
しかも、あれだけの藻があると言うことは、網に穴が開いていたとしても分からないのではないでしょうか?
もう、そんな事まで疑ってしまう程に酷い生け簀でした。
もし、今後マルヨに行かれる方がいらっしゃるのであればご注意を!
8号生け簀には魔物が住んでいます(怖)
こんな感じで、第1回の『ハマ様組』の海上釣り堀釣行会は、最悪のスタートで活動がスタートしました。
で、この会が今後続くのか?と申しますと、少し雲行きが怪しいのです。
何故かと申しますと、肝心のハマ様がボウズとなってしまい、非常に落ち込んでおります。
今は、そっとしておくしか無さそうですね
ヽ(;´ω`)ノ