よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

見極めなければならないこと。

2009-11-06 21:44:32 | とりとめもなく
 日本はアメリカやカナダと違って、家に対しての思い入れがある。 日本は土地を守り、生まれた場所を守る民族で、生まれた家を守り、その地域を守る文化を持ち、私達はその環境の中で育ち、時代が変わっても受け継がれて来た精神は変わらない。

昔の家は、確かに良い物を造り、紙と木と土で作ったものだが、頭領が家づくりを取り仕切り、こだわりを持って地域にいい建物を残す事を旨とし、儲ける事を最優先にはしていなかったような気がする。
だから100年経っても狂わず今も存在している木造建築は、私達が観ても感心させられる造りのものが多く観られる。

今日、経済の発展と共に金儲け主義が優先され、過去の穏やかな物づくりが出来る時代は過ぎ去ったのかも知れない。
全国チェ-ンの大規模な会社が信頼され、本当に良い住まいを造ろうとした頭領はその時代の中では仕事が取れなくなり、殆どが工務店やハウスメ-カ-の下請けとして生きていかなければならなくなった。
これも時代の流れだと言ってしまえばそれは、そうなのかも知れないが、私達が中立的な立場から本来の建物の価値から考えると、住む側にとっては、時代の流れだからと言って妥協出来ない。

手に入れた建物のラベルは一流なのだが、品質や素材から価値を考えれば、ラベルと品質は比例せず、 「これだけの高い建設費で、何でクロスと合板ばかりで仕上げるの?」、そんな疑問は持たないのだろうか?・・・と常に疑問を感じている。