よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

住まいづくりの進め方

2010-06-18 09:26:03 | 住まいづくり

住まいづくりを進める前に考えなければならないこと、事前に決めておかなければならないことがあるが、ウインド-ショッピングさながら出向き、自分が作りたい家が分からないまま、夢を吹き込まれ、進まされてしまう。
納得のいく住まいを造るには どうすれば一番良いのか考えて頂きたいと
訴えたいが、出会う人にしかその話が伝えられないもどかしさがある。

家を建てようと考える人全てが共通した願いを持っている筈。

居心地の良い家を造ること。

出来るだけ多くの要望を満たすこと。

使い勝手のいい家にすること。

冬暖かく、夏涼しい家であること。

楽しみながら家を造ること。

予算に見合った品質にすること。

無駄のない予算で造ること。

並べればきりがなく、これら全てが 建てる人の要望とし持っている

願望であるが、

えてして、その想いが届かない場合があり、我慢を強いられ、
本当に我慢しなければならない案件なのかも分からず、
受け入れるしか術がない。

昨日、お客様が訪れ、このような話しになり、例を挙げて家づくりの
取り組み方をお話したなかに、
大根5本1000円・・・の話しをしたのだった。
実に分かりやすい話しだと思い何時もこの話を聞いて頂いている。



「例えば」からこの話は始まり。


ご主人が道路を走っていて、無人販売で大根5本1000円に目がとまり、
たまには奥様が喜んだ顔を見たいと、車を止め 
「5本も入って1000円は安い!」と
美味しそうな大根を手にする。

昨今、ランチを食べても1000円はかかり、
たばこ3個買えば1000円となる、
それに比べ、大根5本もあれば、おでんが出来、
煮染めも作れ、サラダにも
大根おろしにも出来、これは妻が喜ぶだろうと、
1000円を缶の中に押し込み、いそいそと家路を急ぐ。



「今日は、おみやげを買った来たぞ!」と自慢げに 5本入った大根を
奥様に手渡す。
「うわ~~ぁ!・・美味しそうな立派な大根!」
と、奥様に笑みがこぼれる。
「どうしたん?・・こんな大根、安かったの?」・・・・と
「やすかったぞ~~5本も入って1000円だって」・・・と

それを聞いた奥様の顔が曇る、せっかく買ったきてくれた大根、
「なんで こんな高い大根買ったの?」とも言い出せず、
ありがとうと言った後、「今度野菜を買うときは、電話してね!
冷蔵庫に無い物を買ってほしいから」
と、別の理由をつけ、
ご主人に念をおす。

建物も、大根の値段のように、単純であれば、奥様は高い家は買わないだろうが、住まいの価格はそう単純でもない。
しかし、その金額は見極めなければならない筈。

ダイヤ、骨董品、美術品、等々を買うには、必ず鑑定士を入れる。
一個100万円のダイヤにも 鑑定書がつく。
しかし、3、000万円の家には 鑑定士的な目利きの査定をする
事もなく
業者を信頼していると言う理由で、支払ってしまう。

本当の価格は、その施工業者だけが知っている事になる。