よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

住まいづくりの進め方

2011-01-28 14:56:44 | 住まいづくり

昨日私の留守中に電話が入っていた。
知らない人ではなく、今他者で建築中であることも知っていたが、
内容はドアに塗る塗料を教えて欲しいとの内容だったので、早速今日電話を入れ、詳しく聞いてみると。

過去に当社が設計したお父さんの家に使っているドアに塗った塗料を教えて欲しいということだった。
問い合わせを頂いたKさんもよく知っていて、当然家を建てる時Kさんからも相談され、家づくりの相談もさせていただいたが、その後連絡もなく、噂ではY、T
という設計事務所なのか施工業者なのかわからない施工業者で進んでいることも分かっていたが、こちらからは、あえてその業者についての噂は報告もせず納得ずくで選んだのだからと、お父さんにも連絡も差し控えた。

その業者の実態は、設計事務所の装いはあるが、実は単なるブロ-カ-的な役割で、設計料50万円をもらい、設計図は外注し若手の設計事務所に
依頼し、施工業者が決まれば、裏金を要求するらしい会社。
当社に出入りしている職人たちからもその話はよく耳にする。

変更があっても追加は一切認められず困っているのだと聞いたこともあり
最近自社で請負をはじめ、知り合いの監督がそこに就職したが、何か月もしないうちにその会社を辞めたと聞いている。

Kさんもその設計事務所の説明を聞き、坪単価55万円でできると言われ
たので決めたのだといい、今日の話では50坪足らずの広さで3.500万円にまで膨れ上がったと聞き
内装ドアは、べニアに突板を貼ったフラッシュドアだという、予算が無いから
フラッシュになったということだった。
羊毛の断熱材を使っているらしいが、確かに断熱材の効果は高いが、
完璧に目張りをしないと隙間が多く品質に見合った効果は期待できない為
当社は使っていない。

窓は三重の木製窓だそうだが、使い勝手は多分悪く、3枚の建具を動かさないといけない窓ではないだろうか?
もしそうであるなら、金額は高く、開けるのにも不便が強いられるはず。
もし、断熱を重視するのなら、木製サッシに真空ガラスをはめ込めば、
便利で、この真空ガラスを超える性能を持った窓は、3重窓よりも安く
氷点下25度までなら結露を起こさないというずば抜けた性能の窓となる筈。

工事の予算明細書がありますか?・・・とお聞きしたところ、「無いです。」と
いい、明細書もない3500万円の家とはどんな内容なのかも分からず、プロがみても分からないのが実情なのだろう。
多分プロと素人のやり取りはこれで通用するのだろうが、それにしても信頼とは怖いものだとしか言えない。

まあ・・・よその業者をとやかく言うのも差し出がましいだろうが、
この不況の中、なんで自分の身は自分で守る策を考えないのだろうと
いつも不思議に思うのは私だけなんでしょうか?
プロと素人の交渉は成立せず、結局このドアだと10万円かかりますと言われればその通りになってしまい。

明細のない請負契約だとするなら、500万円を経費として抜かれても分からないだろう。
これをお読みの皆様、建物は原価を見ることができるということを覚えておいてください。
100円のものは100円でしか買わない!・・・と決める事です。
坪単価が安いからと決めない事です。
3500万円の家が高いとは一概に言えないが、しかしそれには必ず裏付けがあって初めて高いか安いか見極めることができるのです。

 


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