よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

回想-14

2011-01-29 07:35:38 | 回想

とにかく、匠と称される設計事務所の言い分を聞こうと電話をいれた。
本人が電話に出られ、2000万円の予算をKさんが伝えたのにも関わらず
なぜ、建設費用が2700万円になる図面を書き上げたのかと聞くと、
「私はKさんご夫婦が望むからそれを図面に反映しました」と言い、自分は
設計事務所とし間違ったことはしていないのだと言い張った。

だから、設計料はもらって当たり前で、返金する考えは持ち合わせていないというのだった。
設計事務所である以上、世間からはその道のプロだと思い相談する、まして
第三者であるメディアからも”匠”と報道され、賞賛された人であるプロが
依頼者の予算を考えず書き上げ、支払うことの不可能な建物を押し付けるのは、一般常識で考えてもそれは商品とはならず、本来は返金しなければならないのだろうが、その設計事務所は、裁判をおこしてもらっても結構ですとまで
言い張った。

Kさんにこのことを伝え、支払った180万円を設計事務所は返金する
意志は持っておらず、もし納得できなければ裁判に持ち込むしか方法はありませんが、民事事件になるため解決するには相当時間がかかると思いますが、
争うなら、同じ家を作るプロとして許す事はできませんので、証人として証言してもいいですから・・・と伝えた。

結局Kさん夫婦は考えた末、争いごとは避け、設計事務所に支払った180万円と施工業者に支払った25万円の合計205万円は授業料だと考え、再び納得できる住まいづくりに挑戦することになった。....つづく。


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