ざっくりと感想のみ。
懐かしく、そしてどこか切なく感じる雰囲気と
そこに絶妙に合わさった音楽は、とても素晴らしかったです。
時間を巻き戻す能力という演出によって
先に選んだ選択肢とその事による結果を踏まえたうえで
すぐさま新たな選択肢を選び直し結果を導き出せて
その選択が後々まで影響を与えるという、このシステムは
会話重視のストーリーに上手く沿っていて
とても楽しませていただきました。
こんにち、どの産業にも言える事ではありますが
業界の方々の長年の努力の積み重ねによる技術力というものには
本当に頭の下がる思いです。
そして、日本語版に至っては、声優さんたちの吹き替えも
とても素晴らしかったです。
正直言うと、主人公のマックスと彼女いわゆる声優さんのしゃべり方に
ものすごく強く惹かれたところが多いです、というか、そこがすべ・・・ゴホンゴホン
ここからネタバレ含みます。
ただ、あくまでも私的にはですが、私的にはですよ
4章半ばぐらいまでは本当に素晴らしい内容でした。
けれど、4章後半からのネイサンとジェファーソンの話の展開は
あ~そうしちゃうか~、やっぱ、そっち持ってっちゃうか~ってな感じで
げんなりしました。
あの展開に対する思いは人それぞれかと思いますが
私には、1章からの丁寧なストーリーの作りに対して
とても、安っぽく感じました。
これは、映画慣れしてるとか、ゲーム慣れしてるとか
個人の好みの問題なんですけれどね。
行方不明のレイチェルの件も、現実的といえば現実的な結果なんですけれどね。
上手く言いたい事が書けないけれど
このゲームでは、光と影の描写に留めて、奇を照らした闇まで出して欲しくは無かったかな。
ネイサンとジェファーソンの一連の暗室関連あたりはスッパリと切り捨てて
ネイサンが父親との確執と家柄の重責で精神的に追い詰められて薬に手を出してしまい
その事を親身になっていたジェファーソンが日々思い悩んでいる
というようなストーリーにして留める。
レイチェルの廃品置き場での悲劇もスッパリと切り捨てて
過去を捨て去りロスで再起を図るが挫折し思い悩んでいる、というようなストーリーにして留める。
そこをマックス&クロエ&ユーザーによって立ち直る切欠を掴ませる、とかね。
他の脇役たちにも奥深いストーリーを多々持たせて
どこの学園でもありがちな事にこそ、よりクローズアップして描いていって欲しかったかな。
ラストに至っては、あの選択肢は酷。
ゲームだから、画面の向こうだから、他人事だからこそ
どちらか選択できるのだけれど
実際に、現実としてあの場で選択を求められたら選びようがない。
そんなに人は強くない。
結果、ゲームが終わっても、もやもやしっ放しの方も少なくなかったんじゃないかな。
なによりも
あの選択肢とエンディングでは、マックスが可哀想じゃないかぁぁあああ!!!
このゲーム、私的には、どんなに退屈で薄っぺらくて安っぽくても
最終的には犠牲者をクロエも含めて誰一人として出すことなく
ぬるま湯にどっぷり浸かったようなハッピーエンドに持っていってもらいたかったかな。
こういう風に感想を書くといまいちだったのかなって思われがちですが
実はクリア後の喪失感が、ものすごい。
ゲームに限らず、映画やドラマもそうですが
自分が感情移入できたものが終わりを迎えてしまうのは
とっても、切ないものですねぇ。
※追記
何年ぶりだろう・・・
すごく久々に味わう、胸が苦しくなるぐらいの喪失感だけれど
たぶん、思うに、ストーリーや主人公たちに共感しただけでなく
自分の失った若さ、もう戻れない青春時代に対する様々な思いが
そこに合わさって一気に押し寄せているような気がします。
大人の方々にこそ、遊んでみて欲しいゲームなんですねぇ。
こりゃ、やばい。
ゲームにハマった、おっさん、おばちゃんは
とうぶん涙が止まらず立ち直れませんな(-ω-)