斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

今日の大学院講義

2013年05月27日 23時45分33秒 | 講義記録
空間群から結晶構造を描く作業の中で、少々説明不足があったので、追記します。

本日の例題として出題した Pm-3m ですが、Pは単純の意味でPrimitiveから来ています。
この場合、1a site となる0,0,0の位置は立方体の8角のみになります。

続いて出題した F-43mですが、Fは面心の意味です。面群でも解説したとおり、面心の場合は起点が面心位置にも分布します。従って、4a site の0,0,0の位置は立方体の8角ばかりでなく、6つの面心位置も0,0,0となります。4c siteは1/2,1/2,1/2の位置ですが、0,0,0からみて1/2,1/2,1/2の位置という意味ですから、面心位置から1/2,1/2,1/2だけずれた格子点にも原子が来ることになります。

本日は出題しませんでしたが、I-43mは体心格子です。Iが体心を意味しています。したがって0,0,0の位置が体心位置にも配置します。

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