斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

用水路における水難

2017年01月20日 22時07分32秒 | 水難・ういてまて
このような調査の依頼があったので、まとめてみました。

水難の中でも、かなり難しい分野に感じました。現場の水深がどちらかというと浅いこと、そのため水難に至る過程において重篤な受傷を併発していること、が特徴です。

また、転落の形態や発生頻度についても地域によって大きく分かれます。
1.用水が生活圏にまで張り巡らされている地域
2.ほどほどに用水が張り巡らされている地域
3.用水よりはため池の多い地域

転落が主な原因となりますので、転落防止に力を入れないとなりません。転落してから浮いて待てというわけにいかないのが用水における水難です。

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NHKナビゲーション「身近に潜む危険 用水路 ~多発する溺死事故~」に関する補足説明

2017年01月20日 20時00分05秒 | 斎藤秀俊の着眼
今回は、25分間の尺でかなり長めの解説番組ですが、私自身がスタジオ入りする訳ではなかったので、ちょっと補足説明をしたいと思います。

今回のポイントは、生活圏に危険な水辺が潜んでいるかどうか、という点です。同じように田園地帯である長岡市では、幅の狭い用水路に落ちて亡くなる例はほとんどありません。

長岡市の典型的な田園地帯の航空写真を見てみましょう。
田んぼと住居がきれいに分かれていることがわかります。


一方、富山県南砺市では田んぼ(畑)と住居が混在していることがわかります。


今回調査した限りでは、自宅のすぐ近く、自宅内で流されてしまった例が目立ったように思います。
こういう場合は、特に用水路をまたぐような形になるようなときに落水の危険があります。つまり、用水路をまたぐような形で暗渠になっており、そこに暗渠があると思って踏み出したら、用水路がそのまま顔を出していたというような事故形態です。「またぐ」というのは、道路から自宅に戻る、作業中に対岸にいかなければならない、という状況であり、この場合、長岡よりは南砺のほうが転落のリスクが高くなることになります。


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新年書初め大会

2017年01月20日 09時35分16秒 | 斎藤秀俊の着眼


研究室の書初めを行いました。
本当は10日にやる予定でしたが、春の学会の予稿書きでそれどころではなく、今日まで順延しました。

笑いに包まれた書初めで、さらに研究室内が明るくなったと思います。

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