三浦俊彦@goo@anthropicworld

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不定形(ドロドロ・ネバネバ)系2

2005-02-25 00:32:48 | モンスター映画
 ■美女と液体人間■ 俺が生まれる前の邦画って、いつもながらホント科白聴き取りづらいな。でも昔の東京の町並み見せられると、なんかぽーっとなっちゃう。特撮映画って、かえってフツーの風景が引き立つんですよ。で本題ですが、同年公開の米国産『人喰いアメーバの恐怖』や同時期の英国産クォーターマス周辺モンスター(ドロドロ・ネバネバ系1参照)のどれよりも、この円谷産液体人間、格段に粘液ッポサが自然。よく出来てました、日本映画のささやかなる誇りだね。なんせケムール人の消去エネルギー源のみなもとだもの。漂流船のシーンなんか今見ても第一級ホラーだし。とはいえ筋と動機が不自然な分岐だらけ、なぜに白川由美が半分脱ぎ捨てなきゃならんかったかとか、佐原健二と平田昭彦がなぜにわざわざアノ下水道入口を見に下りてく気になったかも不明ですが、まあ液体人間がしっかり雰囲気固めてくれてたので相殺ってことで。でも最後の水面炎上ぶり、あの規模はとりあえず液体人間以上の脅威だと思いますけど、東京にとって。かつあんなアバウトな「消極策(笑)」で「液体人間は絶滅できた」宣言はないと思いますが。……やらなにやら結局、液体人間が人間の意識をどの態度保っているものかわからずじまいといい、ウルトラQ『バルンガ』『1/8計画』っぽいSFチックなエンディングナレーションといい、余韻良さげなイビツ佳作の鑑?
 ■X-ファイル ザ・ムービー■ TVシリーズは買い込んだまま1話だけ見て後続かず状態だけど(だって面白くなかったんすよ)、モルダーとスカリーの「微妙な関係」をちょい進めてファンサービスしてるんだろうな、くらいは本作だけ観てもムードで見当がつく(TV版はさぞストイックなのでしょう)。『トリック 劇場版』もそうだったしこのジャンルの常套商法かな(日本恋愛のレベルじゃまだまだキスしたらおしまいだから『トリック』じゃそこまでも到底いかせなかったけど)。でまあ、エイリアンウイルスとやらのドロドロ場面、もちろんもっと見たかったですってば。ビル爆破場面、蜂養殖施設内、南極地下基地、地崩れシーン、円盤飛翔シーンなど大掛かりでビジュアルは悠々満足レベルだけど、粘液以前にエイリアン本体もろくに姿見せてくんないし、とにかくモルダーとスカリーに焦点絞りすぎ。ヒロインだからってああも無理して救わなくたって。ま、SF好きでもモンスター好きでもなくX-ファイル好きのための企画だってんじゃしゃーねーかぃ。
 ■魔鬼雨■ 魔界・悪霊系3参照。