獄門島は、私にとっては、やっぱり映画が最高かな~とそういう感想だけど(笑)
なかなかあの市川崑監督作品を越せる「獄門島」は、作れないのだなぁ。時代が作品を作るからある意味仕方ないかもしれない。
金田一は長谷川博已。カッコイイ♡し、好きな俳優さんなので、金田一役に私は異存なし。
小説の金田一耕助というキャラクターに、どういった個性をつけたのか…そこが見所だった。
感想としては、う~ん悪くないけど、この「獄門島」だけでは、まだ演じ切れていないような感じがする。もう2、3作BS金田一でシリーズものが続くと、かなりシャープでいい感じになるかもしれない…と思いながら見ていたのでラストは期待させる。(お正月にまた観たいな~。ぜひ悪魔が来たりて笛を吹くでお願いしたいな。)
その長谷川金田一は、結構感情的、またオーバージェスチャー、表情豊か。突然奇声をあげたりね(笑)それから現代的な話し方をする。彼のBGMとしてジャズやロックっぽい曲、英語が入ったボーカル曲をつかうあたり、スタイリッシュ。自然美を生かしたカメラアングル・特に謎解きのシーンで和尚と向き合うシーン、美しく日本を感じる映画的な見せ方でさすが、BSだなと。お金かけてますよ、という高級感が画面からうかがえます(笑)
物語・謎解きは、多少オリジナル部分(?)があったような…でラスト15分はかなり見せ場。
金田一の探偵役には、「何かに憑かれたように」謎を解く部分が外せないと思っていた。長谷川金田一は、わりと合理的でそういった憑かれたシーンがなく、物足りなかったが、ラストで一気に「何かに憑かれた新しい金田一」像を見せた。
こういったタイプの長谷川金田一、評価は好き嫌いがあると思う。金田一ファンなら、許せるか許せないか(笑)という感じだろうか。私は面白いと感じた。こういった何もかもあからさまにして、相手にぶちまける金田一が。今の脚本だなと思った。そちらのほうが視聴者に共感を得やすいのかもしれない…。それは今までの金田一像があってこそなんだけど。映画では金田一が主役であって、主役ではない、物語の語りり部としての部分が結構ウェイトを占めている。だがこのドラマは、探偵金田一個人にスポットをあてた脚本。その違いがあると思う。
また時代背景、戦後の日本というのが「獄門島」に限らず金田一シリーズのどの作品にもあると思っていた。戦後でも、暗い戦前の因習に捉われる村社会、その中で生きていく悲しさが横溝作品に色濃く出ている。そこをどう描くかも興味あったけど、この獄門島では、そこの部分、例えば早苗の人物像の描き方が浅くて残念だった。早苗と金田一のやり取りは、やっぱり映画版のほうが情緒深くあったなぁ。
ところで映画「獄門島」はなんと20日の13時からBSで放映される。粋な計らいをするね(笑)長谷川金田一を楽しんだ後で、市川崑監督の「獄門島」を見ると、また違った印象になるかも。長谷川金田一で初めてこの世界を知った人、ぜひ残酷で美しい映画「獄門島」を見てほしい。
長谷川金田一は、「理系」な感じかな(笑) 次回作を楽しみにしたい。
ということで休みなく10時からスニッファーを見る。NHKはCMがないから、大変だ。(笑)で、このドラマは最高に面白いな、今季一番かもしれない。スピード感ある脚本で。