[ワシントン 7日 ロイター] - 米商務省が7日発表した昨年12月の貿易収支の赤字額は前月比3.2%減の442億6200万ドルとなり、3カ月ぶりに赤字額が縮小した。市場は450億ドルの赤字を予想していた。輸出が1年8カ月ぶりの高い伸びを示し、輸入の増加を上回った。
2016年の通年の赤字額は、前年比0.4%増の5022億5200万ドル。国内総生産(GDP)に対する比率は2.7%となり、15年の2.8%と比べて下がった。
インフレ調整後の昨年12月の貿易赤字額は623億0800万ドルで、11月の638億6800万ドルから縮小した。昨年末の貿易赤字の縮小は、今年第1・四半期の米経済にとって、貿易は大きな抑制要因にならないことを示唆している。
12月はモノとサービスを合わせた輸出が前月比2.7%増の1906億8800万ドルと、2015年4月以来1年8カ月ぶりの高水準を記録した。航空宇宙やバイオテクノロジー、電子など先端技術分野の製品の出荷が過去最高を記録した。産業用資材・原料や資本財、消費財、自動車の輸出も伸びた。
ただ、輸出は長引くドル高の影響で依然抑制されている。ドルは昨年、米国の主要貿易相手国の通貨に対して4.4%上昇した。
欧州連合(EU)向けの輸出は10.1%と大きく伸びた。うちドイツ向けは12.4%の増加だった。トランプ大統領の通商政策に関する顧問は、ドイツがユーロ安により不等に恩恵を受けていると非難している。
トランプ政権にとってもうひとつの課題である対中輸出は12月に4.1%減った。
12月のモノとサービスの輸入は1.5%増の2349億5000万ドルで15年3月以来の高い水準となった。増加の一部は原油の値上がりや国内需要の高まりを反映している。12月の原油価格は平均で1バレル=41.45ドルで15年9月以来の高値だった。
食料品と自動車の輸入は過去最高額を更新した。
中国からのモノの輸入は7.6%減る一方で、ドイツからの輸入は1.4%増えた。
政治的に問題になることが多い対中貿易赤字は、9.0%減の277億5800万ドルだった。12月は輸出と輸入がともに減少した。2016年通年の対中赤字は前年比201億3500万ドル減の3470億3800万ドルだった。
ドイツに対する貿易赤字は6.2%減の53億0900万ドル。16年通年では99億8500万ドル減の648億6500万ドルだった。
12月はカナダやメキシコに対する貿易赤字も大幅に減った。
トランプ米政権は経済成長を後押しする上で貿易に狙いを定めている。トランプ大統領は環太平洋連携協定(TPP)からの離脱を皮切りに米国の通商政策を刷新すると公約しており、1994年にカナダ、メキシコと調印した北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉も求めている。
ただ、エコノミストらはトランプ政権が追求する米国第一主義、あるいは保護主義的な政策は、米経済の健全さを損なう脅威になると警告している。
以上、ロイター記事
トランプはビジネスの手法で、日本の政治家とは違って有言実行しているから、数字に表れている。
ただ、人権問題とかでメディアを敵に回して戦っているがどのように展開するのか興味がありますね。
アメリカ国内で工場が復活できれば、アメリカ国民のバッシングもなくなるのでしょうが・・・
トランプはやるでしょうね。安倍首相との会談がありますが、日本企業の誘致を進める方向になると思われます。
メイドインUSAの製品が増えてくるか?
また、日本においても中国に進出している工場を引き戻して日本工場が増える方向に持っていくべきです。
農業も会社化してほしいですね。安全保障の一環で自給率を上げないといけないと思います。