<スタンレーレディス 最終日◇10日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇6592ヤード・パー72>
「完璧なショット」。しかしそれが佐藤心結(みゆ、明秀学園日立高3年)の、ツアー史上8人目のアマチュア優勝を阻むことになった。来週プロテストを控える高校3年が、富士の麓で最後まで頂点を狙うにふさわしい戦いを続けた。
プロ顔負けの飛距離!佐藤心結のドライバースイング【2021年連続写真】
緊張のなか首位タイで最終組からスタート。「伸ばしあいになると思っていたのでアンダーが必須」という気持ちでプレーすると、しっかり2つ伸ばして最終18番に入った。このパー5でバーディを奪えば優勝が決まる。ピンまで残り76ヤードからの3打目を打つ時に描いていたのは、「短いバーディパットを打って優勝」するというイメージだ。しかしそこでミスショットが出て10メートル近いパットを残すことに。これを外したが、トータル10アンダーのトップタイでホールアウトした。
勝負は渋野日向子、木村彩子、ペ・ソンウ(韓国)とのプレーオフにもつれこむことに。しかしここでもアマチュア離れした、プレーを見せた。18番を使用して行われた、1ホール目では3打目を1メートルにつけるショットで、プロたちにプレッシャーを与える。ここでバーディを奪うと、渋野、ソンウとともに“運命の2ホール目”に入った。
フェアウェイを渡り歩いて迎えた3打目。先に打ったソンウと渋野が、ともに1メートルにつけるなか、自分の順番を迎えた。「ピンまで残り90ヤードを、50度のウェッジでライン出し。少し奥に落としてバックスピンで戻す」。こうして放った一打は、しっかりとピン筋をとらえた。しかし次の瞬間、ボールがピンに当たる。すると、強くグリーンに落ちたボールは、コロコロとカップから離れていった。「完璧なショットだったので、まさかピンに当たるとは思っていなかった」。そう唖然としても何も不思議ではない、見事なショットだった。
「気持ちを切り替えて」打ったバーディパットは外れ、そして渋野の優勝が決まった。クラブハウスに戻る時には、体を小さくかがめながら号泣。キャディを務めた三觜喜一コーチのもとで学ぶ先輩プロの辻梨恵、高木優奈らから励ましの言葉をもらった時も涙は止まらない。「最初は悔し涙の方が強かったけど、上がってきてから(先輩が)すごく頑張ったねって言ってくれたので、その時に3日間頑張ってよかったなと思えた」。“悔しさ”と“喜び”。そんな両方の思いが、あふれ出たものの理由だった。
「有名なプロとプレーオフをするのは、自分としてはできすぎなんじゃないかな」。敗戦後は、清々しい表情でそう話した。そんな佐藤は、来週12日(火)から茨城県のザ・ロイヤル ゴルフクラブで行われるプロテスト第2次予選を受験する。「明日から練習ラウンドです」と休む間もなく、次なる大きな戦いに挑むことになる。「今はツアーに出る予定はないけど、プロテストで合格したら、またこの舞台に戻ってきて優勝できるように頑張りたい」。今大会通じての平均飛距離でも、並み居るプロを抑えて堂々の1位(平均260ヤード)。金の卵は、あまりにも強烈なインパクトを残して、熱戦の地を後にした。(文・間宮輝憲)
貼り付け元 <https://www.alba.co.jp/tour/news/article/no=176061?tourid=95624&cat=1&page=2>
以上、アルバニュース
いやー、すばらしいプレイでした。
アマだけど、プロに負けてない、すばらしかったです。
三嘴さんも、この佐藤さんなら行けるとキャディバックを担いんだと思いました。
プロテストを通過したら、ツアーに再チャレンジすることでしょう。