先日、テレビで「ものづくり日本の奇跡」という番組を観ていました。
何回かのシリーズで放送していたようですが、3回目の放送分は「自動車」がテーマでした。
スタジオには、かつての日本の名車が並んでいましたが、「日本で初めて自動車を作ったのはトヨタではない。」という事実には
驚かされました。
日本で初めて作られた自動車は、どうやら山梨県のようで、「大羽式蒸気自動車」と謂われるものでした。
今の自動車からは、かなりかけ離れた形で、まるでトラクターのようです。
当時の道路事情が悪く、すぐにパンクしたため、量産には至らなかったそうです。
その後、昭和30年代に作られたのが、「トヨペットクラウン」だそうです。今や「世界のトヨタ」と謂われるトヨタ自動車が
量産に成功した自動車です。ユーラシア大陸5万KMを制覇した自動車としてプロモーションされました。
その後、トヨタ2000GTという自動車が作られ、当時の世界最速の自動車と謂われました。
内装も木目調のウッドパネルが使われ、スポーツカーながら高級感があります。当時の価格で230万円もしました。
その後、富士重工が「スバル360」という4人乗り軽自動車を価格40万円で売り出し、大ヒットしました。
一番発想が凄いなと感じたのは、トヨタの「ランドクルーザー」です。よく「ランクル」って呼ばれますよね。
この自動車が目指したのは、「とにかく壊れない自動車」で、ねじれに強いラダーフレームという構造を採用していて、
多少の錆程度では、壊れない。そして、電子部品をあえて使わず、部品も改良しない。
そうすることで、町工場しかないような、海外の厳しい環境の国々でも受け入れられ、長い間、現役で使われ続けています。
この番組の冒頭のナレーションには、ハッとさせられました。
「つくれるか、歴史が嫉妬するほどの未来を・・・」
今の日本のものに恵まれた日常は、かつての先人たちが、そのような意気込みで作ってくれた未来なのではないかと・・・。
では、その人たちも嫉妬するような未来を、今を生きる世代の人たちが作っていくのかなと感じます。
【工芸品ショップ泉亀(いずかめ)】ショップサイト
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