「哲学の木」ってご存知ですか?
北海道美瑛町の畑の中にぽつんと立っているポプラの木がそう呼ばれています。
無料画像サイトから画像を頂いてきました。
こちらです。
雄大な北海道の大地に立って何か物思いにふけっているように見えます。
ちょうど建っている場所は坂のようになっているそうで、逆に背を向けて立っている姿が余計、哲学的に見えるそうです。
しかし、この木、ご存知の方もおられると思いますが、少し前に伐採されてしまいました。
この木が立っているのは、私有地の畑なので、無断で進入して写真撮影をする観光客の方々が後を絶たず、地主の方がやむなく伐採
することを決断されたそうです。
非常に残念ですよね。 木を扱う立場から見ても非常に残念なニュースです。
観光客に対して、苦渋の決断をした地主の方も辛かったと思います。 伐採された木も、使用用途が決まっているならまだしも、何か
警告や見せしめのように伐られてしまって、さぞ無念だと思います。
観光客の方々も、立ち入り禁止の看板に注意して、マナーを遵守した対応ができなかったのかと悔やまれます。
この件について、立場は違えど、地主の方のお気持ちが、私自身、凄く分かる気がするのです。
ご承知のとおり、私の自宅周辺は、終日に渡って、かなり騒がしい場所です。
昼間は、車の往来も多く、自宅前で、1台でも違法駐車があると「通行できない」とトラックが大きなクラクションを鳴らしたりします。
またスケボーで道路を移動する若者たちの、その騒音。
夜には、飲食店から聞こえてくる大音響や人の騒ぎ声。 本当に気を休める暇も無いくらいです。
彼らにとっては、その一瞬の出来事なのですが、そこで生活や仕事をする私たちにとっては、毎日が騒音被害なのです。
ですから、木を伐採してしまった地主の方も、毎日畑を踏み荒らされていたら、死活問題になるので、当然の対処だった気がします。
「周りや相手をお互いに思いやる。」「警告の看板の意味を理解する。」「警告は遵守する。」
それらが出来ていたら、防げた事態かもしれません。
「哲学の木」はそのことを、身を呈して私たちに教えてくれたのかもしれません。
【工芸品ショップ泉亀(いずかめ)】ショップサイト
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