情報を利用する制御を情報駆動型制御と名付けます。
情報駆動型制御システムの長所は、計算や学習など知的機能を組み込めることです。
もう一つの長所は、使用条件に対する柔軟性です。
プログラムの変更で対処できるからです。
(1)温度をデジタル温度計で測定して数値化し
(2)その数値を利用して加熱回路スイッチの開閉を制御する
自動温度調節装置(マイコン式)について考えます。
エアコンにはこのような装置が組み込まれています。
この装置は、温度を数値情報に変換して利用する情報駆動型制御システムです。
(1)一定時間ごとの温度の測定値(情報)と設定温度値とを比較し
(2)測定値が設定値を超えたとマイコンが判定したとき加熱回路のスイッチを切ります。
このときの判定という概念は、物理則と無関係です。
スイッチ開閉の判定は、物理的決定論によるものではないからです。
温度情報を利用して加熱スイッチの開閉を主体的に選択します。
サーモスタット式とマイコン式の違いは、設定温度を変更する場合です。
(1)前者の場合にはバイメタル自体を取り替える必要がありますが
(2)後者の場合には設定温度の数値を変更するだけで済みます。
情報駆動型制御システムに関する現象は、物理則のみでは理解できません。
非物質的概念である測定値情報を利用しているからです。
物理学でも情報という用語は頻繁に使われますが便宜的です。
物理学に登場する情報概念は情報理論のものか熱統計力学の
エントロピーという情報に関係する概念です。
このエントロピーは、物理的次元をもつ物理量です。
詳細は、パソコンサイト 情報とは何か 情報と物質の関係から見える世界像 を是非ご覧ください!
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