物理則の最大の価値は、その予測能力にあります。
(1)対象としている系の現在の状態が分かれば
(2)物理則によって系の過去を推測し未来を予測できます。
この能力があるため
(1)量子レベルから宇宙レベルまでの自然現象を予測し
(2)集積回路から宇宙船までの物質現象を制御できます。
(2)物理則によって系の過去を推測し未来を予測できます。
この能力があるため
(1)量子レベルから宇宙レベルまでの自然現象を予測し
(2)集積回路から宇宙船までの物質現象を制御できます。
いま、球あるいは立方体の何れかの形状をもつ物体があるとします。
このとき、物体の形状を認識して
(1)球であればそれに近づき
(2)立方体であればそれから遠ざかる
仕組みを持つシステムを考えます。
このとき、物体の形状を認識して
(1)球であればそれに近づき
(2)立方体であればそれから遠ざかる
仕組みを持つシステムを考えます。
このシステムの現象は物理則のみで予測できるでしょうか?
システムの機能を実現するには形状認識という情報処理が必要です。
球や立方体という概念は、原子/物体の大きさ/質量などの物質的属性に還元できません。
従って、このシステムの現象を物理則のみで予測することは不可能です。
従って、このシステムの現象を物理則のみで予測することは不可能です。
物理学者は、この結論について反論しません。
システムがその機能を実現するように作られているから当然だと言います。
システムの現象を予測するとき、形状など非物理的概念に関する場面は物理学者の脳で補完します。
この説明法を補完説明と名付けます。
奇妙なことに、物理学者はそのことが問題になるとは考えません。
奇妙なことに、物理学者はそのことが問題になるとは考えません。
そもそも情報にはシステム依存性があるので、物理学では扱えない概念なのです。
従って、情報に関係するシステムに関する現象は物理則のみでは説明できません。
以上の議論から物理則の予測能力には限界があることが分かります。
これを物理学の限界定理と名付けます。
この定理は、後述する言葉・記号による説明の原理的限界によっても証明できます。
この定理は、後述する言葉・記号による説明の原理的限界によっても証明できます。
物理還元主義者は、情報概念の必要性は否定しません。
それにも拘わらず、心や脳を含むすべての現象は物理的概念で説明できると主張します。
しかし、前述の物理学の限界定理によればこの主張は間違っています。
しかし、前述の物理学の限界定理によればこの主張は間違っています。
科学者によるこのような説明態度は説明詐欺と呼ぶべきもです。
科学者は、情報概念に関する部分は自分の頭の中で補完していることに気付かないですべてを物理則のみで説明できると錯覚しています。
このような説明態度は、説明幻想と呼ぶこともできます。
科学者は、情報概念に関する部分は自分の頭の中で補完していることに気付かないですべてを物理則のみで説明できると錯覚しています。
このような説明態度は、説明幻想と呼ぶこともできます。
実は、量子力学における観測問題でさえ物理法則のみでは解決できません。
その理由は、測定現象が物理法則のみでは説明できないことに起因します。
その理由は、測定現象が物理法則のみでは説明できないことに起因します。
複雑系/自己組織系においても物理則による予測は事実上不可能とします。
これは、
「初期値の僅かな違いが結果として大きな違いを生む」
ということを主張しているだけです。
物理則そのものに限界があることを主張している訳ではありません。
「初期値の僅かな違いが結果として大きな違いを生む」
ということを主張しているだけです。
物理則そのものに限界があることを主張している訳ではありません。
物理還元主義が消滅しない最大の理由は、遺伝子などの生物現象の一部が量子力学に基づく分子生物学によって解明されたからです。
分子生物学誕生前は、生物現象には物理則で説明できない何かがあるとされていました。
物理還元主義者は、脳や心の現象も物理則のみで説明できると頑迷に主張します。
この主張は、前述の物理学の限界定理によって砂上の楼閣に過ぎません。
この主張は、前述の物理学の限界定理によって砂上の楼閣に過ぎません。
但し、生物学者の中には要素還元主義のみでは生物現象は説明できないと考える人も居ます。
原子の性質のみでは生物現象を説明することはできないと考えています。
生物という全体には要素の性質に還元できない何かがあると主張することもあります。
→全体主義
原子の性質のみでは生物現象を説明することはできないと考えています。
生物という全体には要素の性質に還元できない何かがあると主張することもあります。
→全体主義
詳細は、パソコンサイト 情報とは何か 情報と物質の関係から見える世界像 を是非ご覧ください!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます