チャーマーズは『意識する心ー脳と精神の根本理論を求めて』の中で情報概念の重要性を指摘しています。
彼の情報概念は、シャノン流のものでビット表現できるものです。
様々な物理的あるいは心的対象に対して情報を付与できるとしています。
差異があるところには情報もあると言います。
例えば、サーモスタットや電灯のスイッチ、石ころなどに対しても情報を付与できるとしています。
このようにチャーマーズの情報概念は極めて観念的なものです。
哲学者が扱う情報概念としては意味があるのかもしれませんが、その情報概念と物質現象とを関連付けようとすると途端に意味不明なものになります。
至る所に情報があるとする彼の考えは、オッカムの剃刀にも反しています。
もし、チャーマーズが情報概念の重要性を説きたいのであれば、それがどのような新しい現象を予測できるのかを示す必要があります。
それが出来なければ、単に情報概念を弄んでいると取られても仕方ありません。
当ブログ主宰者は「物質現象に情報が関係している」と言える必要十分条件として
次の4条件が満たされているときに限ることを提案しています。
(1)物質現象として情報の定義と創発がなされている
(2)情報を表現する情報表現物質が生成されている
(3)情報の読取り機構がある
(4)読取り結果の利用がある
これらを情報概念の基本的要件と名付けています。
これは、情報概念の科学的定義と言えます。
次の4条件が満たされているときに限ることを提案しています。
(1)物質現象として情報の定義と創発がなされている
(2)情報を表現する情報表現物質が生成されている
(3)情報の読取り機構がある
(4)読取り結果の利用がある
これらを情報概念の基本的要件と名付けています。
これは、情報概念の科学的定義と言えます。