徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

「ナポレオンとヴェルサイユ展」 江戸東京博物館

2006-05-20 | 美術
ヴェルサイユ宮殿美術館
「ナポレオンとヴェルサイユ展」
Napoleon et Versailles
江戸東京博物館
2006年4月8日から6月18日

ナポレポンについては、ベルバラも読んでいませんので無知。でもナポレオンの生涯を辿る勉強になる企画展示でした。ダヴィッド、ジェラール、グロといった時代を代表する画家たちの勇壮な油彩画を堪能してきました。西洋絵画としては凄い展示内容ですね。
そのまま、絵画の情景を鵜呑みにしたら、大本営発表なので、歴史の実像は違うのでしょうが、メディアとしての絵画の時代を感じる展示内容。

  • ジャック=ルイ・ダヴィッドの《マラの死(1793年7月13日)》
  • アントワーヌ=ジャン・グロ《共和国》(1794)
  • アントワーヌ=ジャン・グロ《アルコル橋のボナパルト将軍、1796年11月17日》
  • ジャック=ルイ・ダヴィッド《サン=ベルナール山からアルプスを越えるボナパルト1800年5月20日》
  • アンヌ=ルイ・ジロデ・=トリオゾン《第一統領Premier consul、ボナパルト》(c.1800)
  • アンヌ=ルイ・ジロデ=トリオゾンとフランソワ=ルイ・ドゥシュインヌ《フランソワ=ルネ・ド・シャトーブリアン(1768-1848)》
  • フランソワ・ジェラール《戴冠式の正装の皇帝ナポレオン1世》(1805)
    などなど

    マリー=エティエンヌ・ニトがデザインしたシャルルマーニュの王冠(1804)、教皇ピウス7世の冠(1804)、ナポレオン皇帝の剣のデザイン画も良かったです。マリー=ルイーズの宝飾品(1811)などを経て、今日のショーメがあるのですね。Musee Chaumetという博物館もあるのですね。

    セーヴル製作所の戦争主題の花瓶(1805)、アウステルリッツの戦いを描いた花瓶(1806)、皇帝の狩猟が描かれた花瓶(1809)、皇妃マリー=ルイーズの昼食セットをみて、セーヴルの素晴らしさを再認識しました。

    帝が執務し生活した宮殿室内を再現。ナポレオンは、意識してやはり王族のように単に煌びやかではなく、控えめだが威厳のある色使い、装飾。フランス人のセンスのよさはこの辺から来ているのでしょうか。

    ジャック・ギヨ《ナポレオン1世の遺灰の帰還(1840年12月15日)》をみて、どうしていまアンバリッドのナポレオンのお墓があんなに立派なのかも漸く理解しました。敵国のイギリスのセント・ヘレナ島から交渉により取り戻したのですね。フランスの威厳なのですね。(昨年訪れたときの記録、理解していませんでした。)

    現在ヴェルサイユ宮殿は工事中で、ほぼこのままの構成でヴェルサイユで展示されるとのこと。日本人はお金持ちですね。

    スコールのような夕立が予報されていたので、江戸東京博物館には車で来場しました。予報通り降ってきましたが、濡れずに済みました。

    (5月20日)
  • コメント (1)
    • X
    • Facebookでシェアする
    • はてなブックマークに追加する
    • LINEでシェアする