徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

「珠玉の日本美術 細見コレクション リクエスト展06」

2006-08-16 | 美術
「珠玉の日本美術 細見コレクション リクエスト展06」
2006年7月7日~9月10日
京都 細見美術館

この一年、かなりの数の展覧会を見ている。時々細見美術館所蔵とある。たとえば、
  • 天台宗開宗1200年記念 特別展の普賢菩薩像 1幅 平安時代・12世紀;国宝の普賢菩薩像とは違って、とても秀麗な表情。象もやさしげだった。
  • 北斎展(後半) 202 五美人図;五人も美人が所狭しと描かれていて華麗
  • 北斎展(前半) 136 夜鷹図; 肉筆画、柳がいい。
    こんなわけで、是非一度訪れたいと思っていた。

    細見美術館は、開館は平成10年3月22日。平安神宮をはじめ美術館、図書館などの文化施設が集まる岡崎公園の一角に位置する。細見コレクションは、昭和の実業家、細見良(初代古香庵1901~79)に始まる細見家三代が蒐集したもの。千余点にのぼる蒐集品には重要文化財三十数件が含まれ、日本美術のほとんどすべての分野、時代を網羅する日本美術コレクションとして内外より高い評価を受けている。ということ。

    さらに、現在開催中の展示は、、
    夏恒例の「細見コレクション・リクエスト展」今年はさらにエントリーを増やし、充実のラインナップで開催。恒例となりました細見美術館夏のお楽しみ、「珠玉の日本美術 細見コレクションリクエスト展」。 第6弾となる今年も、お気に入りの館蔵品に、館内&ホームページで投票していただき、 ドリームリストができあがりました!ランキング発表とともに名品の競演を心ゆくまでご鑑賞ください。
    というわけで、否が応でも期待が高まります。

    さて、コンクリートのモダンな建物に、入館のシールをもらって入場です。

    リクエストTOP20と、神仏の世界、琳派・RIMPA、若冲の世界と近世絵画、遊楽さまざま、かざりと雅で番外が発表されています。残念なのは、重文 豊公吉野花見図屏風(桃山時代)がTOP20に入りながら、作品保護のため出展されていなかったこと。今回の名古屋・京都ツアーでは、秀吉関連の品々を、徳川美術館、京都国立博物館、さらには茶道資料館ですら北野大茶会図を拝見していたので、これも見たかった。なお、どういう順位がついていたかは、ここでは一応秘密でしょうから、訪問してのお楽しみとしておきます。

    その中でも私の目にとまったのは、

  • 金魚玉図 神坂雪佳 一幅(明治期から昭和期)
    神坂雪佳の作品ははじめて。琳派の系譜を引くそうだ。コミカルです。
  • 重文 金銅春日神鹿御正体 南北朝時代
    春日曼荼羅の鹿の工芸品です。余りにリアルで素晴らしい。
  • 富士望見図 青木木米 1824 一幅;
    青木木米といえば、京焼と思っていました。(こちらは昨年の東博での特別展)先日の東京国立博物館で「唐様の書」の展示で「染付詩文四方茶壺 2合 青木木米筆 江戸時代・19世紀」「色絵詩文煎茶碗 5口 青木木米筆 江戸時代・文政7年(1824)」と焼き物の上に書をしたためた作品が展示されていた。ここでは、ついに画です。焼き物のほかに書画も嗜んだことになります。
  • 志野茶碗 銘 弁慶;すこし大振りでの茶碗、お決まりの橋の文様は五条大橋。
  • 伊勢物語図色紙「大淀」俵屋宗達
  • 重美 貫之集断簡「石山切」(和泉の国にあるあいだ);二面のうち一面は、破り継ぎの料紙。貫之集で破り継ぎの料紙は初めて拝見。
  • 重文 芦屋霰地楓鹿図真形釜(あしや あられじかえでしかず しんなりがま);釜はよくわかりませんが、細見古香庵氏は「茶の湯釜の研究」とか書籍を出してますし、茶道資料館発行 図録に「細見コレクション―釜と掛物―」というのがありました。

    もちろん、普賢菩薩像、北斎はありましたし、若冲が5点、抱一も。

    絵葉書売っていたのでしょうか?見つかりませんでした。
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