徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

花鳥-愛でる心、彩る技 <若冲を中心に>第5期

2006-08-24 | 美術
花鳥-愛でる心、彩る技 <若冲を中心に>
第5期 2006年8月12日~9月10日
2006年年3月25日~9月10日 
三の丸尚蔵館

第4期までの記録
  • 第1期
  • 第2期
  • 第3期(その1),(渡来の中国絵画)
  • 第4期

    動植綵絵 伊藤若冲
    9  老松孔雀図
    10 芙蓉双鶏図
    21 薔薇小禽図
    27 群魚図<蛸>
    28 群魚図<鯛>    
    30 紅葉小禽図

    さて、半年に亘り開催されてきた動植綵絵の展示も終わってしまいます。

    伊藤若冲(1716-1800)の年譜を作成してみました。
    宝暦5年(1755) 「旭日鳳凰図」画業に専念の年
    宝暦7年(1757) 「動植綵絵」を描き始める。
    宝暦9年(1759)頃 鹿苑寺大書院の障壁画50面を手がける。
    明和2年(1765) 「釈迦三尊図」3幅対と「動植綵絵」24幅を相国寺に寄進
    明和3年(1766) 「動植綵絵」30幅が揃う
    明和4年(1767) 『乗興舟』(じょうきょうしゅう)伏見から大阪までの淀川の風景
    天明八年(1788) 天明の大火、若冲邸、相国寺焼失、これ以降、高価な画絹、良質の絵具を用いることが少なくなる。
    寛政2年(1790) 京都伏見の海宝寺(黄檗宗)群鶏図(水墨画、京博所蔵)(図面)
    寛政2年(1790) 大阪の西福寺 仙人掌群鶏図(総金地著色画)(毎年11月3日に虫干しで公開だそうだ)

    やはり若冲にとっては、この一連の相国寺寄進の作品が、一番気合の入った作品なのでしょう。祖父がお寺に随分寄進していたのを思い出すと、相国寺と若中との関係もわかるような気もします。

    プライスコレクションは、やはり動植綵絵の下絵ならびに別の面の若冲という気がします。

    今回の6点は、薔薇小禽図、紅葉小禽図が私のお気に入り。 老松孔雀図、芙蓉双鶏図の鳥の絵も、この半年でだんだん慣れてきました。まだ、群魚図にはピンと来ていません。

    こちらに若冲の号、こちらには「動植綵絵」の款

    今回の一つの目玉は、この展覧会2度目の応挙の登場です。
  • 牡丹孔雀図 円山応挙 1幅 安永5年(1776)
    2匹の孔雀を描いているのですが、凄いですね。

    プライスコレクション等で色々な江戸の画家の作品を鑑賞したので。すこし江戸の画家の絵も楽しく見れるようになってきました。
    12 正五九花卉図 柳沢淇園 3幅対
    13 花卉図 1幅
    16 孔雀図 森徹山 対幅
    17 秋草図衝立 呉春 1基
    18 玉堂富貴図 清水曲河 1幅 文政元年(1818)
    20 芙蓉野薔薇に白鷺図 岡本秋輝 対幅

     森徹山の孔雀図は、羽を閉じて降ろした孔雀と、羽を閉じて揚げた対幅。彼にはこれしかかけなかったのか(この姿勢の孔雀はよくいて簡単に写生できそうです。)それとも彼なりの主張があったのか、本人の弁をききたいものです。反骨ですね。

     玉堂富貴図は、画題としては、「ホテルオークラ 第12回 秘蔵の名品 アートコレクション展」で勉強したので、玉蘭(木蓮)と海棠と牡丹と錦鶏と了解。

     秋草図衝立 呉春は、しっとりとした穏やかな秋の草花です。

    28 餐香宿艶図巻 沈南蘋 1巻 中国・清時代(18世紀)
    沈南蘋 は前回展示箇所のほうが図柄は楽しかったか。

    (16日)
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