Juliaさんの8月に行きたい展覧会で見つけた、ホテルオークラで開催されている〔第11回 秘蔵の名品アートコレクション展〕 ヨーロッパと日本 ~きらめく女性たち~を鑑賞してきた。
西洋絵画
まずアドルフ・ウィリアム・ブグローの《レディ・マクスウェル》(1890)。美しく聡明な女性がこちらを見つめている。「西洋美術史」*1 によれば、ドラクロワ、アングルの次の世代で、「この頃のアカデミーの中心的な画家となっていた、カバネル、ブグロー、ジェローム、メッソニエたちの芸術は、新古典主義の滑らかに「仕上げ」られた画面は維持しつつ、新しい市民社会に対応したさまざまな表現を示している。」とある。パンフレットによれば、「19世紀後半にブクローは肖像画や神話画をアカデミックな画風で描き、官能的な甘い香りの漂う裸婦画がとりわけ人気を博した。」とのこと。初めて着目しました。今後チェックしたい。
ロココが数点。フランソワ・ブーシェの《ラブレター》(1745)。森でラブレターを横たわって読む少女と犬。明るく愛らしく幸せな気分になる。ジャン・マルク・ナティエの《ラ・フェルテ・アンボー公爵夫人》(1740)「ナティエはモデルとなった貴婦人をあたかも神話の女神であるかのように描き、人気を得た。」ロココを意識して、今度ルーブルを訪れるときはヴァトー、ブーシェ、ラトゥールなどを鑑賞したい。
クロード・モネの《カミーユ夫人》(1876-77)は、肖像画としてカミーユをはっきり描いた作品は本作品のみとのこと。細身でやはり病弱だったのか。
ルノワールは6点。
アンリ・マティスの《白と緑のストライプのブラウスを着た読書する女性(1924)。緑のストライプの色がマティスらしい。
カシニョールの《徹子像》(1981)。みな、特徴的な容姿をみてあれと思い、タイトルを確認しておどろきの声をだしている。
洋画
藤島武二の《幸ある朝》(1908)。朝日が木の壁に差し込むさまが幸あると感じさせる。西洋の女性を描く。
岡田三郎助は、3点。《舞妓》《薔薇を持つ少女》(1920頃)は少女のあどけなさが魅力的。
小磯良平の《室内の夫人像(少女)》(1964)少女が清楚に描かれている。背景の机は、セザンヌなどの影響か。茶のグラデーションが印象的。
宮本三郎は3点。1960-70年の作品。作風がイメージしていたものと違っていた。一度世田谷美術館分館を訪れたい。
藤田嗣治は5点の裸婦は白を基調とした作品。《パリ風景》(1956)は、色のある作品。制服の少女の列を背景に、貧しい子供二人を優しい目で描く。戦後の嗣治の心境か。
東郷青児の《ナース像》(1974)。77歳の作品。モダン。
日本画
鏑木清方の3点。《七夕》(1929)の六曲一双より小品の《寺島村早春》の田園風景がに目が行って印象的だった。
奥村土牛の《舞妓》は、表情がよい。(芸妓でなく)舞妓の初々しさが印象的。2年の制作というのも分かる。
伊藤深水は5点。《吉野太夫》(1966)は、きりっとした美人画。
松岡映丘の《千草の丘》(1926)は、水谷八重子を遠くを見つめる。表情、立ち姿が女優である。背景が印象的。手前の草花、小さな樹木、遠くの山並み。千草の丘に立っている構図が秀逸。
上村松園は2点。《蛍》、半身をそらした少女の立ち姿が美しい。
北野恒富の《婦人図》(1929)は高島屋のポスターの原画。昭和初期という時代の匂いがする。
*1 「西洋美術史」高階秀璽 監修(1990年初版)
西洋絵画
まずアドルフ・ウィリアム・ブグローの《レディ・マクスウェル》(1890)。美しく聡明な女性がこちらを見つめている。「西洋美術史」*1 によれば、ドラクロワ、アングルの次の世代で、「この頃のアカデミーの中心的な画家となっていた、カバネル、ブグロー、ジェローム、メッソニエたちの芸術は、新古典主義の滑らかに「仕上げ」られた画面は維持しつつ、新しい市民社会に対応したさまざまな表現を示している。」とある。パンフレットによれば、「19世紀後半にブクローは肖像画や神話画をアカデミックな画風で描き、官能的な甘い香りの漂う裸婦画がとりわけ人気を博した。」とのこと。初めて着目しました。今後チェックしたい。
ロココが数点。フランソワ・ブーシェの《ラブレター》(1745)。森でラブレターを横たわって読む少女と犬。明るく愛らしく幸せな気分になる。ジャン・マルク・ナティエの《ラ・フェルテ・アンボー公爵夫人》(1740)「ナティエはモデルとなった貴婦人をあたかも神話の女神であるかのように描き、人気を得た。」ロココを意識して、今度ルーブルを訪れるときはヴァトー、ブーシェ、ラトゥールなどを鑑賞したい。
クロード・モネの《カミーユ夫人》(1876-77)は、肖像画としてカミーユをはっきり描いた作品は本作品のみとのこと。細身でやはり病弱だったのか。
ルノワールは6点。
アンリ・マティスの《白と緑のストライプのブラウスを着た読書する女性(1924)。緑のストライプの色がマティスらしい。
カシニョールの《徹子像》(1981)。みな、特徴的な容姿をみてあれと思い、タイトルを確認しておどろきの声をだしている。
洋画
藤島武二の《幸ある朝》(1908)。朝日が木の壁に差し込むさまが幸あると感じさせる。西洋の女性を描く。
岡田三郎助は、3点。《舞妓》《薔薇を持つ少女》(1920頃)は少女のあどけなさが魅力的。
小磯良平の《室内の夫人像(少女)》(1964)少女が清楚に描かれている。背景の机は、セザンヌなどの影響か。茶のグラデーションが印象的。
宮本三郎は3点。1960-70年の作品。作風がイメージしていたものと違っていた。一度世田谷美術館分館を訪れたい。
藤田嗣治は5点の裸婦は白を基調とした作品。《パリ風景》(1956)は、色のある作品。制服の少女の列を背景に、貧しい子供二人を優しい目で描く。戦後の嗣治の心境か。
東郷青児の《ナース像》(1974)。77歳の作品。モダン。
日本画
鏑木清方の3点。《七夕》(1929)の六曲一双より小品の《寺島村早春》の田園風景がに目が行って印象的だった。
奥村土牛の《舞妓》は、表情がよい。(芸妓でなく)舞妓の初々しさが印象的。2年の制作というのも分かる。
伊藤深水は5点。《吉野太夫》(1966)は、きりっとした美人画。
松岡映丘の《千草の丘》(1926)は、水谷八重子を遠くを見つめる。表情、立ち姿が女優である。背景が印象的。手前の草花、小さな樹木、遠くの山並み。千草の丘に立っている構図が秀逸。
上村松園は2点。《蛍》、半身をそらした少女の立ち姿が美しい。
北野恒富の《婦人図》(1929)は高島屋のポスターの原画。昭和初期という時代の匂いがする。
*1 「西洋美術史」高階秀璽 監修(1990年初版)
![]() | カラー版 西洋美術史美術出版社このアイテムの詳細を見る |
いつも拙ブログまでリンクして下さいましてありがとうございます(*- -)(*_ _)
私も友人と観にいって参りました(20日)が、上記の通り素晴らしい感想文が書けずにおります。ホテルという違った環境の展示に慣れていず、あまり落ち着いて作品を観れなかったので残念です。でも、大倉集古館の「シルクロード装いの美」に満喫して参りました。あのような刺繍の図柄を見たのは初めてでしたので、マティスなどが布地の模様をよく絵にしていた気持ちがわかる位、魅力的な色彩でした。
また後日、TBに伺います。
TBを1つ間違えました。お手数をおかけしますが1つ削除願います。申し訳ありませんでした。
また、こちらの感想文にリンクを貼らせて頂きました。今後も参考にさせて頂きます。これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。