徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

康円の仏像、特集展示 仮面

2008-09-27 | 美術
重文 文殊菩薩像および侍者立像 康円作
2008年9月24日から2009年1月4日
東京国立博物館 本館11室

康円(12071~?)作の仏像5躯が展示されている。文殊菩薩、善財童子、于てん王、仏陀波利三蔵、大聖老人。豊かな表情と今にも動き出しそうな動作が素晴らしい。1273年の制作、興福寺伝来。康円の晩年の代表作とのこと。

特集展示 仮面
2008/9/17~2008/10/26
東京国立博物館 本館特別1室

伎楽面 酔胡従(奈良時代)
舞楽面 4面 手向山八幡宮蔵(1042年制作など)、
舞楽面 7面 熱田神宮蔵(1178年制作など)
舞楽面 3面 愛知・真清田神社蔵(1211年制作など)
舞楽面と行道面が6面 高野山天野社伝来、
能面  和歌山・根来寺蔵。
行道面 菩薩 9面 快慶工房作(1201) 兵庫・浄土寺蔵。
などが並ぶ。
能面以前に伎楽面や舞楽面が存在したとは。

当日「法隆寺宝物館」(平成11年)をたまたま購入したら飛鳥時代と奈良時代の伎楽面も掲載されていた。同書によれば、伎楽は、大型の仮面をつけ、寸劇を交えながら音楽とともに野外を練り歩くという仏教の儀式で、7世紀前半百済から伝えられたという。日本では7世紀8世紀に盛んに行われたが、その後次第に衰え廃絶した。とのこと。

ちょっと調べてみるが、「3世紀、中国の魏・呉・蜀の三国時代に生まれた呉の歌舞(くれのうたまい)が7世紀初頭、飛鳥時代の日本に伝わりました。この伎楽の発祥はギリシャあるいはインドの仮面劇と言われています。聖徳太子が奨励し、当時の日本を代表する芸能として盛んに演じられました。ヘルメットのように頭をすっぽりと覆う形の巨大な伎楽面は、彫りの深い、バリエーション豊かな表情をたたえており、強烈な印象を与えます。当代一流の技術を誇る仏師によって製作され、世界的にも驚くほどの高い水準を保っています。平安時代には衰退してしまった。」との説明がDNPのサイトに。迦楼羅(かるら)は、インド神話の霊鳥を神格化したもの。崑崙。呉女。婆羅門(ばらもん)。酔胡王(すいこおう)は、酔っぱらったペルシア人。ギリシャ神話でいうバッカス。という名前を見てもインターナショナル。またギメ美術館の解説がなんとなくわかりやすい。

平安時代に衰退したといっても、舞楽面は同じような名前が付いている。日本人は太古の昔から仮面をつけて舞っていたようだ。仮面をつけて踊るのはアジアの文化なのだろうか?ツタンカーメンの黄金仮面もあるが、仮面の文化圏ってどうなっているのだろうか?

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