Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

東西数寄者の審美眼

2018年11月28日 06時30分21秒 | 美術館・博物館etc.
★五島美術館 サイト
 『東西数寄者の審美眼 阪急・小林一三と東急・五島慶太のコレクション』 ※10月20日(土)~12月9日(日)

8月に行った逸翁美術館『茶の湯交遊録Ⅲ 東西数寄者の審美眼 阪急・小林一三と東急・五島慶太のコレクション』の五島美術館版。

「あれ? 同じ展覧会なハズ~」と違和感を感じたのは、
逸翁の方は前後期に展示物が分散していて、前期に訪れたため見逃した後期展示の分も五島美術館では全部出ていたから~
(五島さんの方は第2展示室も出来たから、スペースが広い)

まぁ、どちらの美術館もよく訪れるから、「見逃して残念」というものもなかったのだけど、
全部を鑑賞できたのはヨカッタ。

逸翁でも慶太との比較を楽しんだが、こちらでも。

黒織部茶碗一つとっても、逸翁は菫(すみれ)文が入っている"カワイイ"系、古経楼は沓形「わらや」。
乾山の向付にしても、逸翁は色絵竜田川文と華やか、古経楼は色絵菊文と落ち着いた系。

乾山といえば、逸翁コレクションの代表格「さび絵染付流水文手桶水指」を"上から目線"で鑑賞。(←展示ケースが見下ろす位置だった)

陶器の蓋だということはわかっていたけど、割蓋だったのは今回初めて気がついた。 なるほど、だから摘みが手に対して直角なんだねぇ。
おもしろい! ますます好きになった。

逸翁美術館では茶室に飾り付けられていた道具組は今回はショーケースに並んでいたので、まるで違うものを観ているような。
昭和22年11月11日に小林邸で行われた茶会の道具組。

瀬戸の渋紙手茶入「二人静」がよかった。西行筆の「落葉切」など雅。
あと、本阿弥空中信楽捻返水指のどっしり感が間近でみると、さらに目立ってた。

逸翁では後期展示だった古経楼の茶会の方は昭和25年5月11日に五島邸・松寿庵でかかった延命会のもの。

瀬戸の真如堂手茶入「神無月」 信楽一重口水指 無準師範墨跡「茶入」とシブいラインナップ。

そういう違いが面白い。

鑑賞したら、お庭へ。



急な斜面を下りて、赤い門へ。


さらに左に曲がって~



裏の出口専用口から駒沢通りに出て、二子玉川駅へ。


↓この春にもお茶会に訪れたけど、茶道具を鑑賞する目的では随分と久しぶりだった~

★五島美術館バックナンバーリスト
2015年2月 『茶道具取り合わせ展』
2014年11月 『存星 漆芸の彩り』
2014年8月  『秋の優品展 絵画・書籍と陶芸』
2014年7月  『祈りの造形展』
2014年4月  『歌・物語の世界』
2014年3月  『中国の陶磁展』
2014年1月 『茶道具取り合わせ展』
2013年10月『禅宗の美』

2013年7月 『日本の名蹟 和洋の書の変遷』
2013年5月 『春の優品展 和歌の世界』
2013年2月 『時代の美』 第4部 中国・朝鮮編
2013年1月 『時代の美』第3部 桃山・江戸編

2012年12月 『時代の美』第2部 鎌倉・室町編
2012年11月 『時代の美』 第1部 奈良・平安編

2010年9月 『茶道具の精華』
2010年7月 『陶芸の美 日本・中国・朝鮮』
2010年1月 「館蔵 茶道具取合せ展」

2009年6月  特別展 茶の湯を彩る食の器『向付(むこうづけ)』
2009年6月  特別展「松浦家とオランダ残照」
2009年5月 『水墨画・古筆と陶芸』
2009年2月  『館蔵 茶道具取合せ展』&茶室見学

2008年11月  特別展「古渡り更紗 江戸を染めたインドの華」
2008年10月 『絵画・墨跡と李朝の陶芸』
2008年6月  美術講座『古渡り更紗を楽しむ 第3回「茶の湯と更紗」』

2008年2月  『中国の陶芸展』
2007年12月 『館蔵 茶道具取合せ展』
2007年11月 特別展『芦屋釜の名品』

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