Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

五色の秋

2018年10月22日 06時04分47秒 | 美術館・博物館etc.
★北村美術館 サイト
  秋季茶道具取合展『五色の秋』 ※9月8日(土)~12月2日(日)

 今回、ちょうど四君子苑公開の週に訪れたけれど、こちらはパス。


 やはり、公開の時期はベストな風情なんだねぇ。
 

 小さい柿が実っているの、初めて見た。
 

で、展示室へ。

 寄付の掛物は宗達筆の歌仙絵色紙。炭一筆の下絵。ゆえに筆力がわかるところがすごい。

 瓶掛けは根来の榊箱。大きい。

 大西浄寿作の鉄瓶が汲出盆が時代木地で朝鮮唐津の振出が合ってた~

 所座の掛物は伏見天皇の宸翰(広沢切) きれいな字。和歌がしたためられている。
 対比?的な感じで番外(離れた場所)に後深草天皇宸筆も掛けてあった。こちらは消息。中廻しの銀紗がわざわざ目録に書いてあるだけあって、ステキ。
 伏見天皇のお父様が後深草天皇という関係性。

 そして、宸翰の前には道也作の鉄の欠け風炉。すごーく大胆な欠けぶりが圧倒される。
 それにのっているのは与次郎作の四方釜。 合ってるなぁ。

 敷板は織部。

 風炉中をのぞき込むと丸灰に掻き上げがしてあった。


  そういえば映画「日日是好日」にも鉄風炉(←欠いてないの)が出てきたっけ。最初の方で。織部焼の敷板が妙に印象に残った。
  (どうも、鉄風炉に織部の敷板というと、秋という先入観が強いので、「春に鉄風炉かぁ」と思ったんだよね)

 根来の炭斗は脚付だったなぁ。
 
  番外にも笊籬籠があった。あれも炭斗? 内張が鎌倉時代の叡山文書ですごいなぁと思った。

 後座は花入が青磁の象耳で格式の高さを感じてしまった。

 茶入は金輪寺。照明の影響か、赤じゃなくて黒く見えた。←チラシやポスターでもちゃんと蔦木地で赤いんだけどね~
 しかも、大棗みたく大きいし。
 仕覆も4つ。嵯峨金襴に紙更紗、丹地蜀巴、日野間道。 天皇の宸翰を掛けるとこういう取り合わせになるのねぇ。

 水指は南蛮芋頭ハンネラ 青磁の蓋も添えられている。

 続き薄で薄茶器は唐時代の練上げ手 小さいお猪口みたい 黒柿の蓋がまたよかったなぁ。

 お茶碗は乾山作の色絵月ニ芙蓉図

 秋であり、名残の季節であり。

 今回、10月半ばに訪れることが出来てよかった。


★北村美術館バックナンバーリスト
2018年春『青を踏む』
2017年秋『旅宿時雨』
2017年春『薫風』
2016年秋『遠砧』
2016年春『春を惜しむ』 
2015年秋『初しぐれ』
2015年春『花どき』
2014年秋『秋更の茶』
2014春『午歳の茶』
2013秋『夕ざりの茶』&四君子苑 
2013春『春興の茶』
2012秋『追憶の茶』
2012春『野遊の茶』
2011秋『凩のころ』
2011春『重春』
2010秋『秋侘ぶ』 
2010春『新緑祭釜』
2009秋『秋興の茶』
2009春『牛歳余春』
2008秋『深秋のころ』
2008春『吉野懐古』
2007秋『暦年の茶』

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