狩江のお祭りと文化論

~愛媛県西予市明浜町狩江地区のお祭りや、四季折々の風景、暮らしを独自の観点からお伝えいたします~

竜神(りゅうじん)さま 狩浜本浦

2009-05-05 21:28:36 | 狩江の暮らし
今日は狩江に残る伝説、言い伝えを1つ2つ。

まずは、本浦の竜神様。
前回のお客さんの右手を行くと、大きな岩が周りを取り囲むように沢が
流れています。ここに竜神様が祭られています。大雨の時の怒りを静めたり
旱魃時の水を乞う為の神様でしょうか。本浦を流れる川は、土地の高低さが
大きい為深くなっています。その為、大雨が出ると一気に流れは海まで注ぎ
昔のひとはその都度、石の橋を川に落としていたそうです。そうやって
できるだけ流れをよくしていたそうです。

また、割合川の上流に上屋敷といわれる所がありますが、むかしこの辺では
夜になると、ドボ~ン、ぽちゃ、と川から音がしていたそうで
これは日本かわうそが餌をとっていた、という言い伝えがあります。

かわうそ伝説は門之脇地区にもあり、昭和始めのころ、おたびや川の橋を
夜渡っていた少女が、かわうそにだまされ橋からこけた話しもあります。

確かにかわうそはいました、私は信じて疑いません。
昔からここらへんでよく言われる例えがあります。
「かわんがね食うみたいなことするな」
すなわち、「かわうそが蟹をたべるように、がつがつ食べるようなみっともない
食べ方はだめよ~」ということです。生活の中に、確かにかわうそは生きて
いたのです、そして今もどこかに居ることを信じています。