私が小さい頃、この時期はよく山に行って遊んだものです。
2月は寒くて、泳げない。ゲーム機とかそんなものがなかった時代、行きつく先は裏山。
この時期は北風もまだ冷たく、でも段々畑を上の方からぴょんぴょん飛びながら下りてゆくと、割と汗かくものです。
その当時、テレビで「忍者部隊月光」という、ちょっとマニアックな番組があって、その出で立ちやヘルメットを
かぶって荒野(みたいなところ)とか、地べたを這いずり回って敵と戦うような、そんなところが大好きで、
それを真似て、段々畑の草むらを舞台によく遊んだのであります。
あるいは、「怪獣王子」って番組も大好きで、オオラ~!!なんて叫びながら、手製のブーメラン作って
木にカズラの太いのつるして、またまたオオラ~!!と叫びながらぶらさがって左右に振れながら遊ぶ。単純明快な遊び。
わたしの原点でした。
幾代にも渡って守り続けてきたこの段々畑。
狭い土地を最大限に利用するために、余裕ができれば石垣に投資し、厳しい環境に対応してきました。
秋祭りも然り、狩浜人は意固地なほど祭りも段々畑も守り通してきました。ここが、宇和島の遊子段畑とは
ちがうところ。約108haもの面積は圧巻です。
私はたまに、段々畑ガイドのお客様といっしょにコースを回ることがありますが、いつも絶景ポイントでは
ほとんどのゲストの方は、感嘆のため息!
そこでわたしは胸を張って言うのです、「すばらしいでしょ?」
これこそわがふるさとの誇り!
ずっとずっと、この感動をわたしたちに与え続けてほしいのです。