「江戸っ子はなぜこんなに遊び上手なのか」 中江 克己 青春出版社 2016年
「覗きからくり」と「矢場」 その1
「覗きからくり」も人気だった。
これは箱の前方に穴を開け、そこに設けた眼鏡を通して動く絵を覗かせる装置だ。箱のなかに、物語に応じた数枚の絵を入れておく。この絵が順を追って移り変わり、物語が展開する、という仕掛けになっていた。
「からくり」とはいっても、紐を引いて絵を替える単純なものであった。寛永年間(1624~43)ごろ、長崎に渡来。江戸でも浅草をはじめ、各所に登場した。
テレビも映画もない時代だから、このような仕掛けの見世物でも受けていたようだ。見世物は4文(約100円)から6文(約150円)と安く、江戸中期には大流行したほどだった。
「覗きからくり」と「矢場」 その1
「覗きからくり」も人気だった。
これは箱の前方に穴を開け、そこに設けた眼鏡を通して動く絵を覗かせる装置だ。箱のなかに、物語に応じた数枚の絵を入れておく。この絵が順を追って移り変わり、物語が展開する、という仕掛けになっていた。
「からくり」とはいっても、紐を引いて絵を替える単純なものであった。寛永年間(1624~43)ごろ、長崎に渡来。江戸でも浅草をはじめ、各所に登場した。
テレビも映画もない時代だから、このような仕掛けの見世物でも受けていたようだ。見世物は4文(約100円)から6文(約150円)と安く、江戸中期には大流行したほどだった。