標高330mのモノローグ

富士山の10分の1、東京23区最高峰の10倍の山間に暮らして20年。地域の自然や思いを綴ります。

犯罪被害者等の報道は、プライバシーを尊重しもっと控て欲しい

2017-11-11 19:10:23 | 日記
今朝、ナックファイブのラジオ放送でパーソナリティの大野勢太郎さんが、座間市の事件の報道に関して、高校の先生からの投稿を紹介していた。被害者の顔写真の掲載やその高校に行って取材するなどプライバシーの詳細を報道するのは止めて欲しいという内容だった。一方では報道の自由があり、他方では故人や家族のプライバシーの侵害が考えられる。加害者が未成年の場合は、氏名の公表も控えるのに、被害者の場合は報道各社の自主性に任されるということで詳細な報道になっている。


11月11日付け:朝日新聞朝刊より

犯罪被害者等に関する個人情報の保護に関しては、以前から話題なっているのに、今回の報道を見る限り、被害者等への配慮をしているとは思えない。

私も、以前から被害者の過剰なプライバシーの報道については、ご遺族の悲痛な複雑な思いを推し量ると、控えたほうがよいのではないかと思っていた。どの報道もパターン化している。顔写真、クラブ活動の様子、知人・有人のインタビューなどを交えて、生前は、おとなしく、やさしかったなどというコメント付きで報道する。

ある意味では、生きていた証を語ることで、報じる側の故人への弔意の思いが込められているのかもしれない。だが、執拗なくらい深かすぎる。被害者の生前の活動などに社会性があり、弔意を表すのなら、ある程度理解できる。しかし、特にテレビ放送は、犯罪の残忍性を強調するために、被害者をクローズアップしているように映る。これでは故人やご遺族のプライバシーが考慮されているとは思えない。

J-CASTニュースによると、弁護士の発言として「報道機関の有する報道の自由と犯罪被害者のプライバシー権、どちらが優先するかという点で法律問題に発展する可能性はある。しかし、現状では報道機関の自主規制に沿って報道されるのみで被害者や遺族から訴訟提起されるまでに発展することは多くない。被害者の方が報道により傷つけられたとしても泣き寝入りになっているのが現状である」とのこと。

政治・経済など国民生活に関する報道は、国民が知りたいと期待する。これについて、細部まで報道するというのは、報道の自由と国民の知る権利の両面が成り立つ。大いに報道しても差し支えない。しかし、犯罪被害者の報道については、被害者や家族のことを最優先に配慮し、良い意味で忖度して報道の自主規制を行い、被害者等のプライバシーを尊重して欲しいと願う。
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