標高330mのモノローグ

富士山の10分の1、東京23区最高峰の10倍の山間に暮らして20年。地域の自然や思いを綴ります。

「政治への『無知の恥』海外で痛感」と投稿した留学生の声。

2019-02-09 19:29:44 | 日記
本日付の朝日新聞の「声」(オピニオン&フォーラム)に投稿した石井さんの声だ。
書き始めは「留学をして、自分が政治に興味を持っていなかったことが、いかに問題であるかに気づいた」という。

これまで、政治、選挙にあまり関心がなかった旨をのべ、「留学先で違う国で暮らす人たちと交流することによって、私は『無知の恥』を痛感した」と続ける。
そして、多くの日本人は20代になっても、やっていることが10代と変わらないと分析する。「SNSを常にチェックし、スマートフォンをいじっている」「その行為は・・・情報が与えられているだけで、何も学んでいない・・・」と述べる。

そして、最後の段落で「これから50年後に生きているのは、今の政治家でなくはなく私たちである」と述べ、女性国会議員の比率向上、領土問題、日韓関係は、このままでは何も改善されないのではないかと思ってしまうと主張する。そして、次のようなウイットに富んだ文章で終わる。
「若者も将来の社会や政治のことを考えた方が、SNSで流行を追うよりも『いいね』ではないだろうか」と。

石井さんはロシアに留学している21歳だ。
私は古希を迎えたばかりだが、石井さんの意見には大賛成だ。

私が今まで生きてきた社会は「戦後」が築いた社会だった。そして、つい先日「横田空域」の存在によって、「戦後」はまだ終わっていないということを強く認識した。残念ながら、私の世代は、外国と言えばすべて“アメリカ”という環境の中で育った。歴史教育の中で日米安保条約やそれに基づく地位協定について、しっかりと教わった覚えがない。戦後の復興、先の東京オリンピック、新幹線、うなぎのぼりのベースアップ、そして、車社会・・・などの中で生きてきた。

私の時代にはSNSこそなかったが、経済成長を謳歌し、“日本人みな中流以上”を生きてきてしまったのかもしれない。ローンで車や家を買い、残っているのは負債だ。国の財政も赤字国債の発行により将来の日本に負債を積み残す一方だ。

そして、今や石井さんも指摘する日本と韓国、ロシア、米国、中国などとの関係は、まだ「戦後」の状態のままなのだ。

私達、高齢者も現状を単に受け入れたり批判したりするだけではだめだ。石井さんのような若い人たちと共に10年という単位の明日の日本のために、社会参加していかねばならないと思う。将来の日本の社会や政治が「いいね」になるように!
コメント
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