我が家を取り巻く田舎環境は、雪降る北陸地方都市の外れにある山里の貧しい集落に過ぎないが、こんな非常事態の「お出かけ禁止」時代になると、都会生活環境と違って、実にありがたい、と、5年分の薪ストーブの薪づくりのプロとも言える隣集落の趣味人と立ち話した。
黄色いチューリップの写真が欲しくなって、大きなレンズのついた重いカメラを片手につい100mほどの積もりで家を出て、外を歩くのが気持ちがいいので、そのまま公園に行って、山には向かわず(かなり、人が散歩している風だったので)、公園をまっすぐ突っ切って、日野川の堤防沿いを戻りつつ、堤防のアザミの写真に夢中になっていると、散歩から戻ってきた隣の夫婦に声をかけられ、おしゃべりしながら、また、近所の家の前で、夫婦にあって、五人、で畑の独身村人が加わって、6人が大声で、おしゃべり。
コロナに始まって、毎日狐がやってくるだの、狸が出てくるだの。畑には驚くような、一輪の黄色い花弁の多いチューリップ。11時ごろから降り始めるらしい、と言いながら午前9時過ぎの我が集落の立ち話風景。
かなり腹が減ってきたので、家に入る。ご飯に味噌汁をぶっかけて、メザシを三匹焼いて、自分で漬けたきゅうりとナスとキャベツの漬物を食べつつ、老人は、この12日間、日に2食でいいのではないか、と考える。