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電子社会化した環境では、色即是空の中の自己最適化が無我かもしれない

2019-04-19 16:39:01 | 暮らし・街・環境

私有制絶対の自由社会、社会性絶対の統制社会は、イデオロギーの終焉で、自由と制御の相対的社会になったはず。

それぞれの過去を解消して進まない世界は、重層化した言説が細分化を続け、意味を共有できるという希望は、幻想だったことが分かってきた。

今後は、情報ネットワークによる流動時代、通貨決済万能社会、資源・市場統制社会、そして、地政的な適者生存?

拡張センシング技術による認知行動社会科学は自身もまた環境の一部として、相対的に、多様に、競い合いながら協調してゆく、共振社会をよげんするのだろうか?

その電子社会化した環境では、色即是空の中の自己最適化が無我かもしれない。

環境と繋がるセンシング・AIを実装した人々が、近代的個人という幻想を超えて、共振する社会へ進みだしている現在。
自身の意思、言葉、理念、判断への疑問を持つことが出発点。
我思うから、想う我を解体して、分散ネットワークのパーソナルデータに繋がる心脳身体へ。
だから、環境から社会関係活動から自身の心身・情動の積分と、今日の微分値を変える、

偶発の場:社会的空間での接触を期待する。

オリンピック後、データを基に、少しづつ実験・検証しながら、リノベーションを続けてきた街:バルセロナを歩き回った記憶が更に鮮やかになってきた。
Smart City:バルセロナ市 訪問所感
住宅地でであった67歳が学校教師を引退年に、生んだ赤ちゃんをベビーカーをに乗せて、保育園へ送ってゆく姿に、明日を信じている市民の自信が伺えた。
途切らさない石造りの歴史の上、市民生活/活動をデジタリゼーションで刷新してゆく。

バルセロナでのSMART CITY EXPOは、SMART MOBILITY CONGRESSと同時開催。
配線と半導体の集積のような道路・通路と閉鎖空間にならない合言葉は、環境・経済・生活品質の三位一体。環境には高密度居住空間に互いが見える空間を開ける多孔質化、経済には子供と高齢者のICT教育から、生活品質には、交通結節点から個室のドアまでの多様な出会いと寛ぎの演出。
すべてが、リアルデータに沿って・実験・実装・運営がされる。
ローマ人が入植して開いた港街が、コロンブスを新大陸に送り、植民地貿易での潤いが市民財産の蓄積を。フランコ政権の圧政が、市民意識を高め、解放後の海岸線を市民のものに。
オリンピックでのインフラやモダン建築もいいが、その後の地道なリノベーションは、価値基準を共有したデータに基づく、検証・実装・運営だった。

江戸、明治、昭和の高度成長時代の既成概念を超えるには、理念からではなく、現状センシングとビジョンに基づいた分析・仮説・実験・検証・実装が必要だろう。

あとがき>オリンピック後の湾岸生活を、スポーツから健康へと、広げてみる。
オリンピック・パラリンピック村後は、バリアフリーの子育て・高齢者向けの住宅地。
リハビリからターミナル医療までの医療・健康・スポーツ産業を誘致して、低層の子育て世帯に囲われて、高層から首都圏を見渡して暮らせる、バリアフリーのアクセスであるエレベーターからスモールモビリティでのターミナル、LRTで、銀座・日本橋にお出かけ。
動くものにはすべてGPS、Wifiチップをつけて、自動運転をアシストするのはシニア男性。子どもや要介護者の送り迎え、買い物代行、見守り巡回など、人が仲介できる活動は、どんどん増えるだろう。

それとも、電子回路のようになった都市空間で、クラウド上の一群のパーソナルデータを更新しながら、刺激反応のスピードと量を競い合う、仮想生命体のような、マーケッティング対応生活か。


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