のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

闘う

2007-02-07 | KA
 完璧にできたことなんてないかもしれない。だからこそ毎日真剣に挑戦していけるのかもしれない。

 彼の態度は正しいのだと言い聞かせた。確かに今のは“完璧”ではなかったから。傷ついたのではないと思う。正しいからこそプレッシャーになったのだと思う。毎日一番いいものをしたいと努力をすることが評価されることではなく、いかに本番が出来ているか、しかも“完璧”に、それだけが評価されること。それが本当のプロの世界なのだと思わされた。

 休憩時間が減り、プレッシャーをこなして受け入れるだけの時間を充分にくれない。それがまた怖さになる。

 怖いだけでなく、悔しかったのかもしれない。涙、メーク、涙、メーク、涙、メーク…何度繰り返したことか。お蔭でいつもする2回目のショーへの準備は何一つできなかった。

 誰も待っていてはくれない。そしてショーは時間通りに始まる。『神様は出来ない試練は与えない。』それを信じて、出来ると信じて、出て行くしかなかった。

「いつもすることが何も出来なかったのだから…。」とあえていつもの通りに行動しないでみる。身体の準備だけは間に合うようにして。そういうことが出来るようになっていることに取り戻せてきている自分を感じる。

 踊り始めたときに彼の顔が浮かび、厳しい態度を取ってくれたことに、“言い聞かせる”のではなく、感謝できた。「よし、出来る。」すると今度は励ましてくれた人達の顔が浮かんできた。あとは見守られる中に自分をおけた。

 振り返るとちっぽけな自分がいる。神様はまだまだ私を鍛えてくれる。