のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

寝息

2008-02-15 | KA
 踊るシーン、キャプティビティに出て行くとすぐに、スースーとグーグーの間ぐらいの寝息が聞こえました。
「今日は友人が観ているのに…。」
 初めの頃は気になりました。気になったからか、フルートがスカートに何度か絡まってしまいました。
 こんな時、踊り終えるとすぐにその友人のところへ行って、
「『スカートに絡まっちゃいました。』なんて報告していたな。」
 すると彼女は
「ノリコさんきれいに処理するから全然気にならなかった。」
 という風にいつも心を落ち着かせてくれるのです。
 少し長い休暇を取って戻ってくると
「ノリコさん、振付変えたのね。急にブワッて上げてグオーって回すからびっくりした。」
 と言われたところがここ。
 そんなことを思い出しながら踊り、彼女と過ごしたKAでの日々を思い出しながら踊りました。 
 今日、彼女は客席です。踊り終わって駆け上がっていっても、メイクの早替えのところに彼女はいません。もしいたら、
「今日は寝ている人がいて、寝息が聞こえました!」
「うそ!!!」
 こんな風になることでしょう。そんなことも、もうなくなるのかと思ったら、彼女がここからいなくなることの実感が急に湧いてきました。

 助けてくれる人、頼りになる人はみんなここを旅立って行きます。別れを悲しく感じないように、旅立つ人がもっと幸せになることだからと言い聞かせると共に、「あなたはもう、この人の助けが毎日なくても生きていけるようになったのだよ。」と言われていると思うことにしています。だから、彼女の望む新しい仕事がなかなか決まらなかったのは、私がまだ彼女のことがどうしても必要で、どこかの誰かが引き止めておいてくれたのかもしれません。
 言葉が伝わるということは、その言語が正確に話せるかということだけではない、ということを思う事が何度もあります。でも彼女とは、言いたいことを言いたいだけ言って、いろいろなことを言葉でも伝えられた、この職場での唯一の友人。笑ったり、怒ったり、愚痴ったり、喜んだり…。二人にしか分からない日本語で、どんなことでも大きな声で話せる日は、あと一日を残すのみとなりました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする