のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

それでも行くの?

2008-08-11 | 日記
 マウント・チャールストンに行ったことはありますが、一人で行くのは初めてでした。行くと決めてから、もうドキドキ。ジャッキもまだ買っていないので、万が一パンクをしたら…、と言う心配もありました。ラスベガスではハイウエイにのらないで運転していますが、そこへ行くにはハイウエイを走らなくてはなりません。それもドキドキでした。
 レンタカーで他の町を回る時は、こんなことを考えないのに、明日仕事があると思うと、余計な心配をたくさんしてしまいます。それでも行くの?と何度も問いかけて、やはり雲のないこの天気に、山の上からペルセウス座流星群を見たいので、行くことに決めました。
 連絡をくれた友人とはその後連絡が取れず、きっといつものところだろうと出掛けました。運転は思ったより順調でした。遅い時間で車が少なかったからでしょう。95号線から157号線に入るところまで家を出てから30分、その後、山上のキャンプ場までの道のりを30分、星に近いところまでたどり着きました。
 ところが、キャンプ場に入って行くと、何となく怖くなり、先へ進めなくなりました。折り返せない細い道になる前に引き返すことにしました。友達には会えなくても、星を見ることはできます。戻って、山道のビューポイントに車を止め、車の陰にマットを敷いて寝転がりました。前に来た時より、星が遠くに感じましたが、たくさん見えます。
 しばらくは、流れ星は見えませんでした。それでも、山の涼しい空気と山の匂いが心地よく、ボーっと星空を見上げていました。そのうちに「あっ!」と流れ星。「あっ!」と流れ星。そして気付くと遠くに感じていた星が近くにあります。そして星が空いっぱいに広がっていました。
 明日ショーがなかったらこのまま夜を明かしたい、と何度も思いました。もう帰らないと、もう帰らないと、と思いながら、あと一つ流れ星、もう一つ流れ星…、と。
 帰りはアクセルを踏まずにどこまで帰れるか、などということを楽しみながらのんびりと山道を下りました。ハイウエイに入りました。行きと同じように、なるべくハイウエイを通らずに帰るつもりが、降りそびれ、運転していると、真夜中も過ぎて車もほとんど通らないので、そのまま一番近い出口までのって行くことにしました。でも、このハイウエイがアパートの北にあるものか南にあるものかが分からず、南にある方かと思って北の出口に降りると、北にあるものでした。すぐにUターン。そして、無事に家に着きました。80マイルの旅。
 家を出た時は“大冒険”だったのですが、無事に戻ってくると、マウント・チャールストンも気軽に行けるところとなっていました。レッドロックに並び、休日の安らぎの場所ができました。

米茄子

2008-08-10 | 日記
 チーズケーキを焼く間に、焼き茄子を作ろうと思い、中国系のスーパーになすを買いに行ったのに、買い忘れたことに気付きました。仕方なく、帰り道にあるスーパーに寄り、米茄子を購入。
 米茄子は本当に大きいです。でも、今日買ったこの茄子は何となくかわいげがあります。
 オーブンで焼いた茄子は、とても甘くておいしかったです。チーズケーキの香りが付いたのでしょうか。半分は味噌田楽で、半分は生姜醤油で頂きました。これからは細長い茄子にこだわらなくてもよさそうです。

私の指は太いですが...

2008-08-09 | KA
 新しい手袋をデビューさせたので、次の手袋を育てることにしました。衣装部屋の方にお願いするとこれまた面白い手袋が。
 指の太さがこんなに違うのに、このまま“仕上げ”て出荷したモントリオールの方もモントリオールの方ですし、そのまま私に渡すここの衣装部屋の方もここの衣装部屋の方です。
 確かに中指と薬指は人差し指と小指よりは太いかもしれませんが、1.5倍以上はないことでしょう。本当に面白いです。

 フルートを回し終えて急いで更衣室へ戻ったのは、森のシーンの時でした。私の席の後ろ側では、もう、いもむしで舞台に立つことしかないズラが、お化粧を落とし始めているようです。ズラのとなりに居た彼女、私が裏側に居るのが分かると、「ああ、ノリコももうお化粧落とせるの?」と。私にはまだ二つのシーンが残されていました。彼女がKAのアーティストになりどれ位経つのでしょう。本当に面白いです。

 昨日、居酒屋で働く方がいらして下さったので、今日は仲間で居酒屋へ行こうと話していました。ところが、いざ行くと、バイグーと私だけ。大きなテーブルで、久しぶりに二人だけでおいしいものを頂きました。
 そして、バイグーは、「この前、ノリコの誕生会と言って集まったのに、『今日は一人いくらかな。』とゲームに夢中になりすぎて、ノリコにも払わせてしまったでしょ。だから、今日は僕が出すから。」と。そんなこといいことなのに、結局、いつもお世話になっている彼が払ってくれました。
 今年の誕生日祝いも長く続いています。ありがとう、バイグー。

温かな乳母

2008-08-08 | KA
 アナトリが東京のショーに移り、フラメンコの乳母が入ってから、ゲイルは乳母役としてそのシーンに立つことはなくなっていました。ゲイルは元々はダンサーですが、フラメンコはできません。でも、彼女の“乳母”というイメージと、オリジナルの乳母のイメージを尊重して、そのシーンを創作していました。そして今日、いよいよデビューの日。
 ショーの直前にゲイルに会うと、「緊張しているみたい。おかしいでしょ。」と言うので、「初めての日に緊張しているのは普通でしょ。」と言うと、彼女は大きく笑いました。
 舞台の下にもぐっていると、突然彼女の大きな声がしました。そのシーンの始まりでした。そしてその声を聞くと、上手く行っていることがすぐに分かりました。
 もぐっていた舞台から降りると、フラメンコの乳母が先に降りて歩いている彼女の背中が見えました。そしてそこにゲイルの声が響いていました。私はいろいろなことを思い出し、目に涙があふれてきました。
 地下から上に駆け上がると、丁度そのシーンが終わったところで、彼女のデビューを温かく見守ってモニターに集まっていた仲間から拍手が起きているところでした。
 ゲイルの乳母はとても好評でした。気持ちのいいエネルギーを運んで、おおらかで温かな乳母を再現してくれました。

そうですよね!

2008-08-07 | 日記
 旅の手配が思うように行きません。早くに始めなかった私が悪いのですが、その時期とても混んでいて、値段はとても高いのです。
 仕方がないからもうこの予定にしてしまおうと、一度仮で抑えてから、やはり間違っているのではないか、と。頭の中がグルグルするので、答えを求めて電話をしました。なかなか通じなくて、それでも何度も電話をしました。ショーの時間も迫るので、もうこれで最後、と思ったところで話すことができました。そして、やはり間違っていると。
 彼女はいつも、欲しい答えをくれます。旅の手配は一からやり直しですが、心改められ、今日は気持ち良く過ごすことができました。

 小道具置き場のキャビネットに“キャデラック”と名前がついていました。そして、“キャデラック”のマークが印刷された紙が貼ってありました。ところが今日、気付くと立派なマークになっているではありませんか。プロップスのラッセルがそこに居たので訊いてみると「そうなんだよ、ジネイがくれたんだよ。」と嬉しそうに。そして「キャデラックのキーホルダーもくれたんだよ。」とそのキャビネットのカギをつけているキャデラックのキーホルダーを、さらに微笑んで見せてくれました。立派な額を用意して、キャビネットに堂々と取り付けた彼は本当に嬉しそうでした。

世界ふしぎ発見!

2008-08-06 | メディア
 SEKAI HUSHIGI HAKKENNのインタビューがあります、と広報からお知らせを頂きました。『世界ふしぎ発見!』といえば、大好きな番組で良く観ていました。その後、ホストはKanae Takeuchiと付け足された新しい紙が届き、いつものことながら、どんなことになるのかは何も示されていないのですが、とても楽しみでした。
 そして、今日がそのインタビューの日。紙に書いてあった場所へ行くと、カギが掛かっています。もう一階上に行くと、劇場の客席にテレビカメラとスタッフの方々と思われる一団が見え、下に降りることにしました。どうやら急に場所を変えたようです。
 一団の中に、竹内海南江さんがいらっしゃいました。いつもテレビの画面で観ていた竹内さんそのままでした。インタビューはほんの数分で終わりました。そして、仁くん人形が付いたペンを頂きました。草野さんはまだ司会をされているのか尋ねると、草野さんだけではなく、黒柳さんも板東さんも野々村くんもまだレギュラーをされていると。ご自身も含め、番組と同じに長寿になっています、などとおっしゃって笑っていました。
 折角、竹内さんにお会いしたのに、世界の国々での楽しい出来事や旅の話などはお伺いすることはできず、残念でした。
 10月1日の『ZED』グランドオープニングを前に、シルクドソレイユのことを紹介するようです。放映は9月20日とのことでした。

はまる

2008-08-05 | KA
 長い安定期が、終わってしまったので、この機会に手袋を新しくすることにしました。手袋を新しくすることはフルートを新しくすることと同じように緊張することです。週頭の緊張と新しい手袋の緊張と、今“はまって”しまっていることに関しての緊張。どうせなら、みんないっぺんに…。
 調子良く踊っていました。でも、やはり“はまっている”ままでした。二本同時に投げたフルートがぶつかり合い、本来左手で取るものが手に収まらないところまで飛んで行ってしまいました。その後はそれに対して、創作。創作したものがまた創作を必要とし…。久しぶりの大創作に、舞台が下がるとガックリと座り込みました。先週の、少し上手くいかなかったときの小さな対処よりは、上手くつなげられたとは思いますが、大きなことへの対処に、力が使い果たされていました。
 こういう時、どれほどの人が私が踊っているのを観ているのかが分かります。たくさんの仲間に声を掛けられました。今日の大創作は、最終的にかなりドラマチックになっていたようです。そして、「大丈夫?」だけではなく、「あれは、本当に良かった。」と褒めてくれる温かい仲間もいるのです。だから良い、ということではありませんが、まだ二回目のショーがある私にとっては、有り難いことでした。
 二回目も同じように調子良く踊っていました。そして、最後。考え過ぎてはいけない、と思いながら、もうこの時点で考えてしまっていることを感じ、でもやらなくてはならず、あとは祈るだけでフルートを上げました。そして、二本がきれいに離れました。
 ショーが終わるとトレーニングルームへ行き、とりあえず100回取れるまで投げ続けることにしました。はじめは何も考えずに投げられるように。でも数回投げているとぶつかるようになります。それならこうかしら、とそこを気を付けて投げると、また数回でぶつかります。それなら、こう?といろいろと試してみると、結局どこに注目を置いても、10回ぐらいでその効果はなくなります。考え過ぎずに、何十回ものショーを終えられていたこと自体が不思議に感じるくらい、今は“はまって”しまっています…。

小さなパーティ

2008-08-04 | メディア
 “O”スイマーの佳奈子さんが、デンドロビウムを持って、「遅れてしまったのですけれど…。」と私の誕生日を祝いにいらして下さいました。「それとね…。」と小さな袋から取り出したのは、手作りのライスコロッケと、ヨーグルトのケーキにチョコレートケーキ。「わ、おいしそう!!!」作品はもちろん、それを作るために費やして下さった時間を考えると、本当に嬉しく有り難いことです。佳奈子さんの小さな袋は、ドラえもんのポケットのようでした。
 それならと、私はちょっと野菜を洗って彩りにし、ライスコロッケを温めて早速二人で頂きました。ライスコロッケは本当に久しぶり。手作りのソースを掛けて、おいしさのあまり二つも頂いてしまいました。そろそろデザートをという時間に、声を掛けていた友人が訪問。持ってきて頂いたオレンジとリンゴを切って、私の作品、チーズケーキも並べて、盛りだくさんのデザートタイム。
 今日は少し雨が降ったので、いつものようにパティオではなく、部屋の中で日本式に床へ座っての小さなパーティ。小さなパーティは、おいしい物も、笑いもたくさんで、心に大きなパーティでした。


 Web版『魂の仕事人』第1回がリリースされました。
http://www.jinzai-bank.net/edit/info.cfm/tm/133/


動けば元気、笑えば元気

2008-08-03 | 日記
 昨日一日中の緊張で少し疲れ気味の身体を、無理にでも動かさなければと出掛けました。そして、ピラーティスを終え、ふと思いました。最近、一時間しか居ないけれど、年に48週しかないのだから、必要なインターン時間の100時間をこなすには、この調子だと2年掛かるということか。そして笑いました。
 ジャイロに行くと、先生方は昨日のダンスフェスティバルにいらしていたと。ゲイルの作品をとても褒めていらっしゃいました。私の後にゲイルが来て、またその話になり、先生の話を聞いているとその先生の観察力と感受性の鋭いこと。私には微塵もない能力です。あまりにも鋭くて、また笑いました。
 笑って、身体を動かして、すっかりと元気になりました。

歳をとる

2008-08-02 | KA
 会場へ行く前に、お化粧をして、髪をセットして出掛けました。Dance in the Desert Festivalいよいよ本番です。
 時間配分も、舞台の感じも、ドレスリハーサルで分かったので、今日は落ち着いていました。本番も昨日より上手くいった気がします。振付をしたゲイルもとても喜んでいました。
 一緒に踊ったバレリーナ達に突然のように歳を訊かれました。「何歳だと思う?」と逆に質問すると、「全く分からないけど、20代ということは確か。」と。私は笑いながら自分の歳を言うと、みな驚いて「あなたのように歳を取りたい。」と。そう言われる“歳”に、私もなりました。
 急いでMGMへ向かいました。いつもとは違う“顔”の私に何人かがのぞき込みました。何人かは舞台を観に来てくれていて、声を掛けてくれました。
 今日はシルクドソレイユ創設者の、ギーさんがいらっしゃる日です。支度を始める時間が少々遅れていましたが、身体は動かし、緊張することを一度しているからか、心はゆったりと支度をしていました。
 考えると、ギーさんがこのシルクドソレイユという会社を立ち上げて下さらなかったら、私はこんなに素晴らしい経験をする事が出来なかったのです。有り難いことと改めて感じながら舞台に立ちました。
 本番は、いくつかいつもと違うことをしましたが、身体は本当に良く動き、大失敗というようなことではありませんでした。そしてショーが終わって戻るとすぐに放送がありました。
「ギーさんは一回目のショーにいらっしゃいませんでした。二回目のショーに来ます。」
 「えー!!!」という声が上がり、いらしていると思ったギーさんのために、一回目のショーで力を使い果たしてしまったアーティストは床に転がりこんでいました。
 二回目踊り終えると、ゲイルが興味深く声を掛けました。「通常だった。」と言うと大きな声で笑いました。
 ショーが終わって、カツラを外しに行く途中、ギーさんとお会いしました。すると、「コンニチハ。」と。私はびっくりして「こんにちは。いらして下さってありがとうございます。」と挨拶をしました。世界中に1000名いるというアーティスト、私が日本人であるということを覚えて下さっていて、光栄なことです。
 彼がバックステージにいらしたのは久しぶりです。ショーが良かった、ありがとう、ということを話してみなと握手をして下さいました。ディレクターには少しコメントがあったようです。彼の一言で何でも変わると言いますから、これからどんな変更があるのか、楽しみです。