知らなかった訃報が届く。
同じ歳で夫を亡くした人など近ければお悔みに飛んで行くが、遠方となると…
電話にしようか?
メールにしようか?
どっちにして顔も見ずにかける言葉がない。
師走やクリスマスのざわめきが何とも言えず嫌だった夫を亡くした12月を思い出す。
家族のための行事からぽっと一人だけ放りだされた感じ。
大きなカートにもりもりの食材を押して賑やかに買い物する夫婦連れなど目に入るのが堪らなかった。
ボツイチ
と、心底明るく言えるまでには時間がかかる。
私は夫を亡くした直後、自分の人生も終わってしまったかのように感じていた。
それを口にしたら「ばかばかしい」と吐き捨てた人がおなじボツイチになった。
本年十月 五十六歳にて永眠
分からなくてもいい私のあの時の気持ちが彼女を襲っているに違いない。
夫の転勤で遠くへ行ってしまった。
ここ数年、年賀状だけのやりとりだった。
はがきの住所はまだ会社が借りてくれたマンション。
いつまでそこに居られるのだろう?
「行方不明にならないでね」と祈りつつ、ネットから安直に白い花など送った。
同じ歳で夫を亡くした人など近ければお悔みに飛んで行くが、遠方となると…
電話にしようか?
メールにしようか?
どっちにして顔も見ずにかける言葉がない。
師走やクリスマスのざわめきが何とも言えず嫌だった夫を亡くした12月を思い出す。
家族のための行事からぽっと一人だけ放りだされた感じ。
大きなカートにもりもりの食材を押して賑やかに買い物する夫婦連れなど目に入るのが堪らなかった。
ボツイチ
と、心底明るく言えるまでには時間がかかる。
私は夫を亡くした直後、自分の人生も終わってしまったかのように感じていた。
それを口にしたら「ばかばかしい」と吐き捨てた人がおなじボツイチになった。
本年十月 五十六歳にて永眠
分からなくてもいい私のあの時の気持ちが彼女を襲っているに違いない。
夫の転勤で遠くへ行ってしまった。
ここ数年、年賀状だけのやりとりだった。
はがきの住所はまだ会社が借りてくれたマンション。
いつまでそこに居られるのだろう?
「行方不明にならないでね」と祈りつつ、ネットから安直に白い花など送った。