里の部屋

日々思ったことを綴っていこうと思います。

朝日新聞の「天声人語」を読んで

2010年05月02日 | 日々のつぶやき
今日の朝日新聞の「天声人語」を読んで感じたこと。

京都には名のある庭が数多くある。

その京に暮らした詩人が、「庭の良し悪しは、厠(かわや)の小窓からのぞき見すると、よお分かります。庭が油断してますさかい」。

   *厠(かわや)・・・辞書で調べました。今で言うトイレ

又、別の文学者が、たしかにどの庭も、人目を浴びる方向には、体裁をつけている。だが、裏手からは素の顔が見える。油断しているから本性が表れる。薄っぺらな造りか、本物の庭か。

詩人は、庭へのまなざしを人間観察に重ね合わせていたのだろうと・・・


先日イギリスの首相が、ピンマイクを外し忘れたまま車に乗り込み、それまでに笑顔で対応していた支持者の女性に対して、毒舌を吐いた。 

ブラウン首相も、思わぬ「厠の小窓」から本性を見られたようです。

それをマスコミは、首相のしっぽを捕まえたと言わんばかりに報道した。

「ブラウンの終わり」とか、「選挙中に政治家が犯した英国史上最悪の失言」と。

何故、マスコミは、こんな事を報道したら、ブラウン首相が、恥ずかしい思いをしたり、後悔するだろうことが解っていて、公にしてしまったのでしょうか

これって、“いじめ”のように思います。