10年と9カ月我が家で、家族の一員として、共に過ごした猫のまりが、昨日天寿を全うしました。
1999年の9月1日に、初めて我が家にやって来ました。
やって来ましたと言うより、強引に我が家に入りこんだのです。
近くの家で飼われていたらしいのですが、引っ越しされる時、まりは置き去りにされたという噂が聞こえていました。
たしかに首輪の跡があり、飼われていたらしい事は解り、その部分がただれていました。
置き去りにされたのち、しばらくまりは、野良猫になっていました。
それが、我が家は、団地の1階なので、入りやすかったのか、度々、無断で開けていた窓から入って来ました。
この団地は、ペットを飼うことは禁止なので、長男が、その都度、団地を出て大きい通りの公園やグランドまで連れて行っても、又すぐ戻って来ます。
ある時は、何処かまで連れて行って帰ってくる長男よりも先に我が家へ舞い戻って来た事もありました。
夜、窓を閉めていると、窓をたたき、入れて欲しいと言わんばかりの行為に、あまり何日も続くので、とうとう家族みんなが根負けして、まりを飼うはめになりました。
飼うようになって、暗いところからまりが明るい所へ来る時、目が光り、しかも左右違う色だったので、この猫の目はどうしたんだろうと思いましたが、元々こういう目の持ち主だったようです。
飼ってみると、猫ってこんなに賢いのかと思う事がいっぱいありました。
とても甘え上手でした。
家族の誰かが落ち込んだり、病気になったりして、暗い雰囲気になりがちだった時、いつもまりが話題の中心になり、まりによって、みんなが救われた感じでした。
主人に抱かれて甘えているまりです。
こんなに太って元気いっぱいのまりでしたが、乳腺腫瘍の手術を2回もし、その上、腎臓も悪くなり、2回目の腫瘍の手術の後、3年ほどで全身に転移して、最近は、がりがりになっていました。
肺にも癌が転移していましたので、呼吸困難になると言われていましたが、幸いそれはなく、穏やかに、息を引き取りました。
昨日、朝の6時過ぎと、9時過ぎに痙攣を起こし、痙攣後におしっこが出て、その後、落ち着いたかのように見えましたが、午後1時過ぎに、静かに息を引き取りました。
我が家に入りこんだ時、連れていた生みたての子猫2匹、はなちゃんと一太郎君、お友達のシロちゃんたちが待っていてくれて、早く会えるといいね。
まりちゃんと過ごした楽しい思い出がいっぱい、いっぱいあります。
ありがとうまりちゃん。まりちゃんがこの家に来てくれて、本当によかったと感謝しています。
6月には、みんなで新しいお家に引っ越しできると思って楽しみにしていたのに、とうとうまりちゃんと一緒に行く事が出来なくなり、その事が一番心残りです。
今度行くマンションは、2匹までペット飼育可能で、ちゃんとペットの足洗い場などもあり、堂々とまりちゃんと一緒に住めると、家族みんなで楽しみにしていた矢先でした。
日本ペット葬祭にお願いして、今日まりちゃんと悲しいお別れをして来ました。
朝の9時半に、お迎えに来て下さり、まずまりちゃんの準備をして下さった。
まりの手(前足)の関節を外し、合掌している手にして、その手に花一本と、数珠を持たせて下さり、大好きだった餌を少しラップに包んでまりの顔の横に置いて貰い、タオルでくるみ、それを又用意して持って来た下さった白い布で包んで、その上に守り刀を置いて下さった。
このまりちゃんを抱っこして、斎場まで誘導しますので車で後をついて来て下さいと言われて、滋賀県大津市の
志賀聖苑まで行き、立会葬をして貰いました。
長男は、仕事の関係で行く事が出来ませんでしたが、主人と私、そして休みをとった娘と3人でまりを見送りました。
眼下に琵琶湖が綺麗に見える高台にこの斎場はありました。
綺麗に手入れされた広い庭のある斎場でした。
ここで、ペットも焼いて貰える仕組みになっていて、人間を焼くところより少し奥にあり、人との時間がダブらないようにペットは焼かれます。
今日は午後2時から人様の時間の予約があると言う事で、まりは、11時から焼き場に入りました。
20~30分で焼けるのですが、高温で焼きますので、あと少しさます時間が要りますので40分ほど待って下さいと言われました。
綺麗な待合室で待っていました。
その間に、家までお迎えに来て下さった方が、いろいろまりの思い出などを聞いて下さいました。
45分くらいに呼ばれて、骨をひらいに行きました。
頭から足先まで、形通りに骨が並べてあり、骨壷に足の方から順番に、これがどの部分、これがどこどこの分、と説明を受けて、最後にのど仏の骨をひらって入れました。
まりは、野良猫状態で我が家にやって来た時、動物病院に連れて行って聞いた時、生まれてから7,8年経った猫ですと言われました。
そして、我が家で約11年過ごしましたので、18~19歳の猫です。
骨をひらう時、「18歳か19歳の猫と思えない程、丈夫な歯と丈夫な骨ですね」と言われ、「チーズとか、牛乳など、カルシウムを与えていたのですか」と聞かれましたが、「いいえ」と言うと、
「では、どんなものを食べていたのですか」
「マグロやカツオの刺身、それにちりめんじゃこ、鰹節、イワシちくわ等はまりが好きでしたので、時々食べさせていました」
「あぁ、まりちゃんは、いいものを食べさせて貰っていたので、歯と骨が丈夫なのですね」と言われました。
無事に終わり、ああこれでまりにしてあげることは、すべて出来たと、ホッとしました。
家にお骨を持って帰りました。
これからは、家で餌と水を供えてあげます。
昨日も今日も、まりの事で、折に触れ、涙涙です。
でも、家で主人も私もいて、まりを見ている時に、苦しんでいる様子もなく、生きているような感じで、静かに呼吸が止まりました。
今日家を出る時には、手と足だけは硬直していましたが、お腹や尻尾は柔らかいままでした。
まりちゃん、いっぱい家族に癒しを与えてくれたり、楽しい思い出をありがとう。
我が家に来てくれて心から良かったと感謝しているよ。
まりちゃん、もう楽になりましたか?
これからは、天国で楽しく過ごしてね。