引き続き、『こどものためのお酒入門』の話。
この本の著者、山同敦子氏は、“未成年はお酒は飲めません。それなのに、なぜ私が「お酒の本」を書いたのか。それは、お酒が持つさまざまな「物語」をみなさんに伝えたいからです。”と書いています。
この本を通して読むと、本当に、その思いが伝わってきます。
この本に出てくる酒の造り手たちは、日本酒、ビール、ワイン、焼酎、琉球泡盛と、さまざま。でもどの方も、本当に情熱と愛情をこめて酒を作っていて、子どもにだって、その心意気は伝わるはず。
そして、“お酒を深~く伝える仕事”として登場している酒屋さんとソムリエは、どちらの方もさすがの含蓄ある言葉をおっしゃってます。
“「一気飲み」なんて最低です。頭が割れるように痛くなったり、吐いたり、気分が悪くなる。体に悪いし、味もわからない。心をこめて造っている人にだって、とても失礼になるのですから”とは、酒屋の君嶋哲至氏。
ソムリエの佐藤陽一氏は、こう言います。“なぜ、こどもがお酒を飲んではいけないかというと、必要ないからだと思う。大人がなぜ飲むかというと、じょじょに死ぬ準備をしているから”
死に近づく自分をいたわったりなぐさめたりするために、少しのお酒が必要だと。お酒の本当の味わいと人生の味わいは、そんな大人のためのものなんじゃないか、と。
おばさんくらいの年齢になると、とても沁みる言葉だけど、子どもたちは解ってくれるかな……。
ところでこの本 ↓ は、私が小学生のとき最も美味しそう、と思ったお酒の描写が出てくるので載せました。
赤毛のアン (講談社青い鳥文庫) 価格:¥ 693(税込) 発売日:2008-07-31 |
ダイアナがイチゴ水と間違って、マリラ特製の葡萄酒を飲んで酔っ払ってしまうところ。
そういえば、ダイアナも酒にまったく抵抗感じてなかったな……(^_^;)
でも、本当に美味しそうで、葡萄酒作れないかと思った小5の私……(いろんな意味で違法!)