ポテト・スープが大好きな猫 価格:¥ 1,785(税込) 発売日:2005-11-29 |
これは図書館の子ども室で借りた本。
以前その日返却された本のワゴンに乗っていて、一回りして最後に借りよう(大型絵本でかさばるから)と思っていたら借りられてしまい、残念な思いをしたことがあって。
先日行ったらやっぱり返却ワゴンに乗っていたので、今度はすぐ借りました。
子ども室にあったけど、どちらかというと大人向きの絵本かな?と思います。
おじいさんと、老いた雌猫の二人暮らしの淡々とした日常から、ちょっとした事件が起こり、それが収束するまでの何気ない話なのですが、とても心に沁みる本です。
老雌猫のプライドがけなげで、訳者の村上春樹氏も、“この物語に出てくる年取った雌猫のキャラクターはとりわけ魅力的です”とあとがきで書いています。また、こんな記述も心から共感しました。
“年取った雌猫はだいたいにおいて気むずかしくて、すぐムッと腹を立てるのだけれど、感情が細やかで、(きげんの良いときには)とても心優しくて、深く気持ちを通じ合わせることができます。”
そうして、こんなふうにも書いています。
“この本は、年取った雌猫好きの読者のみなさんには――世の中にどれくらいそんな人がいるのかわかりませんが――きっと喜んでいただけるのではないでしょうか。”
私はとても気に入りました。絵も素敵です。